社会人にとって必要なのは、どちらでしょうか?
Studying (勉強)?またはLearning? (学び)でしょうか?
日本では、一般的に「勉強」と「学び」という言葉が同じような意味として使われていることが多いのですが、実は、この二つの言葉の意味はまったく違います。
勉強と学びのちがいは、英語にしてみるとよくわかります。
勉強は英語では、Study. その類義語としては、examination, investigation, evaluation, inspectionが並びます。
これらは、「試験」や「検査」を表す言葉です。つまり、決まった答えや型があるものに対してその解答が合っているかどうかを調べるといったニュアンスを持つ言葉です。
まさに私たちがが持つ勉強のイメージだと思います。
他方、学びを表すのは、「learning」です。その類義語には、discover(発見)、wisdom(知恵)、insight(洞察)、あるいはcultivation(耕作・教養)、culture(文化・文明)などが含まれます。さらにはilluminationという「光を照らす、光をあてる」といった単語も含まれてきます。
ここから分かるように、勉強は直線的であるのに対して、学びには勉強とはまったく違った広がりがあります。
つまり、いままでわからなかったことがわかるようになったり、経験から生まれる知恵によってできなかったことができるようになったり、自分の経験をもとにあることが自分のなかで腑に落ちるといったふうに、勉強と比べて非常に広い意味を持つものなのです。学びとは、ただ知識を得ることではなく、「発見」や「成長」という意味合いがもっとも近いといえます。
学校教育までは、(本文)「一つの答えがある」問題に対して正しい解答をするのが勉強でしたが、社会人になると、教科書など決まった定型がないなかでも日々試行錯誤をしながら成果を出していくことが求められてきます。ですから、社会人にとっては、「勉強マインド」から「学びマインド」へのシフトが必要になると言えます。
それまでまったく知らなかったことを調べたら楽しかったというような瞬間や経験は誰にでもあると思います。たとえ、すぐに仕事や成果、収入に直結しないとしても、そうした学びの楽しみをやめないで日々もって欲しいと思います。
そうした発見の喜びは学びの醍醐味です。
そして、それらが将来どのように役立ってくるかは誰にもわからないからです。
実際、こうした楽しみや学びの中でこそ、自分の資質(personality)や強みや才能を知るということがあります。
才能と言うと、なにか最初から誰の目にもわかるくらいに秀でている能力といったイメージを持っている人が多いかも知れませんが、才能の語源は、古代ギリシャでタラント(talant)、英語でいうと「talent」や「gift」です。
この意味は。。。
次回に続く。