どんな人にでも強みや得意な分野がある。
そこに目を向けて伸ばし、活かすことー
すべての人の強みや特性が上手く活かされたらどんなチーム・組織になるんだろう?
元司令官はそんな楽しみを私に教えてくれました。
そして、人の強みに目を向けることの更なる効果も感じています。
実は人の強みや得意分野に目を向けることによって助かるのはなにより自分じゃないか?と思うのです。
私たちは、うまくいっていないことや、人の間違いはいくらでも目につきます。
世界のニュースを開けば、毎日新しい「問題」と「危機」を耳にします。
いくら指摘してもきりがないほどです。
でも、人の強みや得意分野に目を向けることによって助かるのは実は自分だと思うのです。
私たちは自分で自分がやってきたことを評価することや、自分の強みを認めることにはあまり慣れていません。
自分に厳しいタイプの人はなおさらです。
日本人は世界の中でも、強みを苦手な分野を克服しようとする傾向が最も高いそうです。
無意識的には、私たちは周りに与えたものが自分に返ってくることを知っています。
そういう意味では、私たちは周りの人たちの人の強みや得意分野にも目を向けるほど、自分の強みを認めたり、自分が自分を認めることを「訓練」し許可しているのです。
世界65カ国以上で実践されているものに、Nonvioent Communication(NVC)=非暴力コミュニケーションというものがあります。
学校やコミュニティー、会社・組織でのコミュニケーションを活性化するツールとして知られています。
そこで教えられている原則はこう言っています。
「相手のどこが悪いのかに焦点を当てるのではなく、『助言する』立場にある自分に焦点を当てる」
私がカウンセラーとしてのトレーニングを受けた時にも、相手の「完全な姿」を見るというトレーニングを受けました。
私たちは誰もがなんらの課題やチャレンジを持っていますが、それはその人自身に問題があるというわけではありません。
仮に病気をしていたとしてもその人の回復した姿を見ることができます。
いまなんらかの課題を持っていてもそれを乗り越え、より強くなって姿を見ることができます。
自信がないと言っている人がいたとしても、私たちはその人の本来の才能や能力を見ることができます。
実は、震災などで被災した人のニュースを見る時、紛争の被害にあっている人のニュースを見る時にも当てはまります。
もし、彼らを、「かわいそうな人」と見るとしたら、私たちは彼らを「弱体化する」エネルギーを送ることになってしまいます。
替わりに、彼らが生活を再建し、被災した人たちがお互いを助け合い、逆行を乗り越えた勇気あるストーリーが新聞一面を飾っていることを想像することができます。
問題や大きな課題があってもその人自身は人間として欠けているわけではないのです。
同じ職場の人、チームの人の強みや得意分野を書き出してみましょう。
周りの人の強みや得意分野を相手に見れるほど、自分の強みも受け入れられるようになりますよ!