「人間がみな同じだったら、この世界はひどく退屈だろう。世の中を豊かにするには、わたしたち全員の能力と限界が必要だ。」マーティ・レイニー
外向型と内向型がお互いを高く評価した実験があります。
カルフォルニア大学の心理学者アブリル・ソーンによる実験で、内向型と外向型各26人を集め、ペアで会話をさせたものです。
最初は、同じタイプと10分会話をしてから、次に反対のタイプとやはり10分会話をしました。
すると、驚くべき発見がいくつもあったのです。
まず、内向型は外向型と同じくらいしゃべり、内向型はあまりしゃべらないという定説を裏切りました。(一対一の関係では内向型も話しやすいようです)
外向型は自分の飼っている犬や友人の魚などについて「とっても大きな水槽なのよ」と軽めの話題を提供したのに対し、内向型が、学校や仕事、友情など一つか二つについて自分の考えや体験について深めに話す傾向があったためか、会話の中で自然に内向型が相談にのる形で相談や助言が生まれていったことです。
実験で一番注目された点は、外向型と内向型がお互いを高く評価したことでした。
内向型は話題を次から次に提供してくれた外向型との会話は話しやすかった、と言い、外向型は、内向型との会話をリラックスできるし、自分が抱えている問題を話しやすいと感じた、のです。実際以上に元気にふるまわないといけないというプレッシャーを感じなかったからだと指摘されています。
内向型は、外向型を気楽な会話を提供してくれる相手として楽しむことができるし、内向型は、こんな真面目な会話ばかりしているのはよくないと思ってる内向型は、外向型からすれば、そういう話しができる貴重な存在だ、という訳です。
Susan Cain (スーザン ケイン)著、’Quiet ‒ The Power of Inroverts in a World That Can’t Stop Talking’ ー邦題「内向型人間の時代、社会 を変える静かな人の力」より。
私自身、この人はなんで私にこんな話しをしてくるんだろう?と思ったことが体験がよくありました。時には、米軍の高官といった人まで私に話しを始める、ということさえありました。今思えば、きっと、私自身が無理にペラペラ話したりしないといけないと思っていないので、話しやすかったんだと思います。
アメリカ人の50%は自分を社会不安(social anxiety)があると思っているそうです。社会的にも元気であるように振る舞うというプレッシャーが日本よりはるかに強いのだと思います。
内向型と一緒にいるとリラックスできる、実際以上に元気にふるまわないといけないというプレッシャーから解放されている、という価値は実はとても大きいのではないかと思います。
大仲千華のコーチング
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