新しいことに挑戦するのが億劫。
すぐにイライラしちゃう。
面倒なことはいや。。。
どうやら世界的な現象のようです。
快適さへの欲望が満たされれば満たされるほど、私たちの経験の幅は狭まり、人生の困難を切り抜ける練習の機会を失っている、という指摘があります。
生活は確かに便利になったものの、何もかも便利になれば、面倒なことはしなくなり、列に並んで順番を待つことも、渋滞でなかなか進めないことにも耐えられない。。。
渋滞で前に進めないイライラや割り込みされた不快さに対する耐性は減っているそうです。
ただネガティブな感情が悪いわけでもなく、人は直感的に感情の効果を知ってるそうです。
例えば、習ったことがすぐに分からなくても、最初の混乱した状態を脱した学生は、最初から理解していた学生よりも、その後のテストで高い成績をとるそうです。
「ポジティブ」だけでは私たちは本当の意味でポジティブに感じられないこと、本当に心が落ち着いて感じられる時というのは、ポジティブもネガティブも両方の体験を受け入れている時だとも言われています。
当たり前ながら、人生には順調な時もあればそうでない時もあります。
親を失くす、離婚する、期待していた成果が上げられなかった、などなど。。。
そして、誰でも挫折、自信喪失、倦怠感などを体験します。
だとしたら、ポジティブもネガティブも含めた両方を受け入れる能力を身につけて、人生の出来事に効果的に対応することを学ぶ方がよっぽど効果的なのではないか?
だとしたら、本当の意味での適応能力というのは、ネガティブ感情を受け止められる事と、そこからポジティブ感情に移る努力がバランスよくできることなんじゃないか?
自分の人生におけるポジティブとネガティブの両方の感情を受け止められる時、人はその後順調に気分が回復していくそうです。
例えば、流産で子供を亡くしたばかりの夫婦の人たちがこんなことを言っています。
「この2週間はとても辛い気持ちでした。妻は妊娠9週目だったのですが、経過も順調だと言われて夫婦で喜んだのもつかの間、流産してしまったのです。私は失業中で、仕事がなかなかみつかりません。おまけに妻の祖母が余命わずかなので妻のことを思うと悲しくなります。不幸はもうたくさんだという気持ちです。それでも、私はそれなりに自信もあり、幸せも感じています。気持ちは確かに沈んでいますが、妻といい関係になるなど、恵まれている点に感謝しています。」
参考:「ネガティブな感情が成功を呼ぶ」(ロバート・ビスワス=ディーナー 、トッド・カシュダン 著)
人間は感情の生き物。感情はなくならないのだから、上手くおつきあいする方法を習いたいものです。
これまで無視したり、否定してきた自分のネガティブな部分も認め、心を開いて受け入れることー
明るい部分と暗い部分、
強さと弱さ、
成功と失敗
闇と光
を受け入れてこそ、
才能も
可能性も
より開いてくるんじゃないか?
そんなことが自分の体験としても最近腑に落ちつつあります。