私たちに力をくれる意図とは反対に私たちの力を削ぐものに、私たちの「怖れ」や「欲」があります。
かっこいいことを言わなきゃいけない
優秀そうなことを言わなきゃいけない
失敗しちゃいけない
賞賛されたい
勝ちたい
相手に仕返しをしたい
などです。
これは自分の意識が「内」に向いている状態です。
自意識が内に向いている時には「外」に出すパワーになりません。
とはいえ、私自身、国連ニューヨークの本部にいた時には、とてもそんな風には思えず、会議でも何か「かっこいいことを言わなきゃいけない」というプレッシャーを感じていました。
ニューヨーク本部にいた時には、国連の中でも花形部署のさらに花形部署で働く機会をえて、とても優秀な上司や同僚たちに恵まれました。
その後の国連キャリアを考えても、そのような人たちと一緒に働くことができて、それは本当に恵まれたことだったのですが、周りを特に優秀な人たちに囲まれて、自分が自分に必要以上にプレッシャーをかけていたのだと思います。
ニューヨークにいた時には、週末にスピーチのクラスを受講したこともありました。
ニューヨークという場所がら面白かったのは、同じクラスに女優志望などいろいろな職業の人たちがいたことです。
当時の私から見たら、その彼女は十分に堂々として見えたのですが、オーディションにもっと自信をもってのぞみたい、ということでした。
そして、そのクラスに出て、私がびっくりしたのは、一見自信のありそうな人たちがみんな自信がない、と言っていたことでした。
アメリカ人の50%は自分を社会不安(social anxiety)があると思っているという数字もあります。
ニューヨークという中で、会議では常に優秀でスマートで、しかも、プライベートでも社交的でなければならない、というようなプレッシャーのレベルが高いのだろうなと思いました。
そして、最近も似たような相談を受けました。
彼女はアメリカ在住で、あるグローバル企業の海外事業部の統括(マネージャー)を任されている方です。
一見小柄な体つきながら、とても努力家で仕事に全力、そして愛されキャラなので、ほとんど周りはアメリカ人という職場環境の中で上司や周りからも信頼をえている様子が伺えます。
近いうちにさらに大きな仕事を、という話しもあるそうです。
彼女いわく、「周りからは気付かれてはいないけれども、大きな会議やプレゼンの前には実はドキドキするんです。意識が自分に向いてしまうんです。」と。
会議の前に、心の中で緊張したり不安を感じている人は実は意外に多いのではないかと思っています。
私自身は、自分がどう思われているか、ということよりも、現場ではこんなことが起こっている、もっとこうした方がいいと思う、という点により意識が向くにつれて、自分が楽になっていったという体験を持っていますが、それでも不安を感じる時の対処方をお伝えしました。
それは、会議やプレゼンの前に、事前に参加者に「祝福を送る」というものです。
これは私がスリランカ軍の講師を務めることになり緊張していた時に、あるベテランの同時通訳者の方から教えてもらったものです。
そして私のメンターの先生からは、唱えるだけで自分の状態(周波数)がかわるマントラを教えてもらいました。
聞く側というのは話し手に尊重されているかどうかをとても敏感に感じるものですから、そういう意味でも効果的です。
なにより、自分の意識が「内」から「外」へ向かうのを助けてくれます。
May I be happy.
May I be well.
May I be free from suffering.
私が幸せでありますように。
私が健康でありますように。
私が苦しみから自由でありますように。
May you be happy.
May you be well.
May you be free from suffering.
あなたが幸せでありますように。
あなたが健康でありますように。
あなたが苦しみから自由でありますように。
May we be happy.
May we be well.
May we be free from suffering.
私たちが幸せでありますように。
私たちが健康でありますように。
私たちが苦しみから自由でありますように。
以上は、ハートスートラ(般若心経)の文言ですが、これ自体に非常に強い言霊が込められているので、この文言自体がとても周波数の高い言葉です。
グーグルで行われているマインドフルネストレーニングでも似たようなトレーニングが行われていることを知りました。
自分の中の「心の準備」がえきて、自分の心の中で「落ち着き」を感じられると、事前に「これはイケる!」と感じられるようになって、始まる前から成功を確信することさえあります。
なにより、自分が感情的に落ち着いていられると、一息つける余裕が生まれます。
余裕ができると、相手のことや会議で今何が起きていているかを観察できるようになります。
観察できるようになると、じゃあ何をしたらいいのか、何を言ったらいいのか、ということが自然に分かるようになります。
ぜひ試してみてくださいね。
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