もしあなたの子供がギフテッドまたは内向型だったら?

もしあなたの子供がギフテッドの内向型だったら?

 

ギフテッドの子たちは圧倒的に内向型が多いと言われています。とても感受性が高く繊細なタイプの子もいます。

 

 

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Group of children running together

 

(1) 情報や刺激を処理する時間を与える

多くのギフテッドや内向型は概して知的レベルが高く、繊細で敏感な「センサー」を持っています。ギフテッドの子供たちは私たちが理解するよりも、はるかに多くの情報を受け取り、感じ考えています。その情報量は自分や親が自覚するよりも数十・百倍にもなることもあるでしょう。

 

そのセンサーのお陰で、彼ら・彼女たちは1の情報から10(100)の情報を得たり、創造性をふくらませたり、抽象的な概念を掴んだりするわけですが、同時に、彼らのセンサーはとても敏感なため、それらの情報を感情レベル、意識・無意識レベルで処理しないといけません。

 

このプロセスが途中の時には、説明を求められても言葉にならないことも多く、また多くの説明を求められることが負担になることもあります。はたから見るとこの過程は、「ゆっくり考えている」ように見える訳ですが、「考えている」というよりは、大量の「情報を処理している」という方が適切かも知れません。こうしたことが理解されないと、「怠けている」ように見えるかも知れません。

 

でも、こうした時間がないと、彼らの思考や感情は処理されず満杯のままで、脳がからっぽになったような感じがしてしまいます、そして、創造性として刺激され、表現される機会を失ってしまいます。

 

その処理の最中の時には、すぐには答えがでないかも知れません。その時には、「きっと頭が整理されれば自然に答えがでてくると思うわよ」と、彼らを「混乱」と「恥かしさ」から救ってあげてください。

 

(2) 休息をとってもいい

「休息」をとってもいいよ伝えてあげてください。

 

もしかしたら、子供が突然機嫌が悪くなったり、「ばく発」したり、癇癪をおこす場合、自分が疲れている・エネルギーが枯渇してきたことが分からずにそのように反応をするのかも知れません。

 

学校では、元気な子、活発な子がいいと思われがちですが、繊細で感受性が強い子の中には頭を整理するために一人の時間を必要としたり、エネルギー的に疲れやすい子もいます。だから、少しゆっくりしたり、一人で遊ぶことは「おかしいこと」でも「恥ずかしいこと」でもないと伝えてあげてください。5分も休んだら、また元気に走り回るかも知れないですから。

 

(3) 一人で遊ぶ・「観察する」ことは内気とは違う

内向型の子はまずグループの子たちの行動やグループ全体の反応をみてから、自分も参加する「観察する」タイプの子がいます。

学校の制度は基本的に外向型の基準を元に作られています(先生も外向型が多いそうです)が、すぐに参加しないこと・加わらないこと、一人で遊びたがることは必ずしも「内気」や「シャイ」とイコールではありません。

 

内向型の子に無理やり大勢の前で話しをさせたり、大勢の中に加わるように強制しないでください。どんな遊びや習い事、スポーツをしたいのか、出来るだけ本人に選ばせましょう。(なんでそれをしたいのかなど親が聞き出し、大変な面なども含めてどう取り組めるのか一緒に考える)

 

気の合う友達が数多くはいないかも知れませんが、一人でも二人でもいいので気の合う友達を見つけましょう。年上のお姉さんでもお兄さんでも大人でもいいのです。そういった人たちの存在は彼らの大きな安心感を与えてくれます。

 

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「ギフテッド」特徴 42のチェックリスト: カナダアルバータ協会より

ギフテッド判定のためのチェックリスト

 

ギフテッドの子達・人達とは、どんな人のことを言うのでしょうか?

 

カナダのAlberta Learning(アルバータラーニング)とAlberta Associations for Bright Children (AABC) アルバータ協会が共同で製作した The Journey: A Handbook for Parents of Children Who Are Gifted and Talented (complete guide)より、ギフテッド判定のためのチェックリストを載せました。

 

1、一人で作業をしたり遊ぶことを楽しむ、または、好む

2、一度に二つか三つのことに集中する。

3、年上の子どもや大人と一緒にいることを好む。

4、年上の子どもや大人向けの本や雑誌を読むことがある。

5、結果と原因の関係に興味を持つ。

6、学ぶのが早く、習った知識を応用できる。

7、論理的な思考が強い。

8、年齢にしては語彙が多い。

9、自分で発見したり問題を解決するのを楽しむ。

10、言葉で遊ぶのが好き。

11、出来ることと出来ないことの差が激しい(例えば、6歳で○○は説明できるのに、自分の靴の紐が結ぶのに苦労する)

12、数学や数字で遊ぶのが好きで、数学の問題でとてもユニークな解き方をすることがある。

13、規則の理由(理由の理由も)を知りたがるー

14、アイデアを複雑にまたは今までにない視点で議論する。

15、質問や課題に取り組むのに、いろいろな可能性を見る。

16、好奇心が強く、質問をしたがり、答えについて質問をする。

17、ゲームや行動をまとめたり、グループの中のいざこざを仲裁するなどリーダーシップを発揮する。

18、興味のある事に対して長い間集中力を発揮する。

19、何かに集中するとそれ以外のことを忘れてしまう。

20、いろいろな分野でユニークな分野で趣味や興味がある。

21、何かを収集(コレクション)している。

22、想像力が豊かである。

23、ゲームやおもちゃなどを自分で創作する。

24、同じことをするのに新しい方法をみつける。

25、絵を描くこと、文章を書くこと、何かを創作すること、実験すること、発明すること、ストーリーを語ることが好き。

26、歌うこと、楽器を弾くこと、踊ること、リズムに合わせて身体を動かすこと、パントマイムをするのが好き。

27、音楽に反応を示し、歌を作曲したり、リズムを即興する。

28、全く関係のないように見えるものの中から他の人には目ないパターンやつながりを読み取る。

29、ある考えの論理や、規則や行動に関して議論する。

30、ルーティンや予想がつくものに関して興味を失う。

31、ユーモアのセンスがある。

32、ある人のスピーチや語彙を吸収し、お話しや音楽、劇、遊び、ゲームの中で真似する。

33、とてもアクティブでじっとしているのが苦手。

34、神、愛、正義や平等などの抽象的な概念について話すのが好き。

35、見えるもの、聞こえるもの、触れるもの、口にいれるもの、匂いに普通でない位に敏感で繊細である。

36、周りの人の感情にとても敏感であり、困っている人に対して感情移入をする。

37、世界の課題ー例えば、絶滅の危機のある動植物や人種差別、環境汚染や貧困問題などに関心がある。

38、論理的に正当化されなくても直観に従うことに抵抗がない。

39、エネルギー、フォーカス、激しいが高い。

40、自分や周りの人が完全でないことにフラストレーションを感じる。

41、批判に特に敏感である。

42、霊的(スピリチュアル)な価値観や考え方や、または哲学的なテーマにほぼ直観的に興味を示す。

 

1-10: 知能レベルが高い

11-34: 創造性が高い

35-42: 情緒的で繊細な性質を持つ

 

The Journey: A Handbook for Parents of Children Who Are Gifted and Talented (complete guide)より翻訳。

Adapted from Stand Up for Your Gifted Child: How to Make the Most of Kids’ Strengths at School and at Home (pp. 21–23) by Joan Franklin Smutny © 2001

 

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例えば、37について、へっ?そうなの?と思われる方も多いかも知れません。

 

ただ、私自身がまさにこの特徴を体現するような生き方をしてきましたが、個人的には実はこの37こそがギフテッドの大きな特徴の一つだと思っています。

 

10代後半にならないとまだはっきりとは分からないかも知れませんが、「ギフテッド」な人たちは知的好奇心が強いだけでなく、同時に社会の仕組みや政治、不正に対して関心を持つという特徴を持っています。

 

不正に関心があると言っても、必ずしもデモに参加するといった表現の方法ではなく、例えば、自分が所属する学校での規則や方針に対して一切説明なく一方的に押し付けられるのに違和感を感じたり、より根本的な問いに強い関心を持っていることです。

 

例えば、「なんのために勉強をするのか」、「人間はなんのために生きるのか?」といったこと、「世界の争いや戦争はなぜなくならないのか?」「世界の環境問題はどうなったら改善されるのか?」といった問いです。

 

そういうタイプに対しては、大人の都合、社会の都合、権威主義や「そういうものだから」という考え方、子供は大人の言うことを聞くべきだというコントロールはあまり効果的ではありません。

 

彼らは、「そういうものだから」ではなく、「なんでそうなのか」を知りたいからです。

 

この点は、私自身がそういうタイプでしたが、タイプによっては、彼らをやる気にさせるもの・逆にやる気をそぐものは何か?という点にかなり直結します。

 

そして、私の場合は、「学んでいる体験が楽しいかどうか」はとても大きなポイントでした。

 

先生の教え方が一方的だったり、考えさせる内容でないととたんに興味を失うことが多かったです。

 

授業がつまらないと、とたんにモーチベーションが下がり、また、嫌いな科目を克服しようという発想はあまりなく、全体的に好きな科目と嫌いな科目の成績の差は大きかったです。

 

なので、学校が面白くない、やる気がない、成績がよくない、つまらないと持っている、組織に合わせるのが苦手と感じている人の中には、「ギフテッド」は実は多いのではないかと思っています。

 

そんな私ですが、イギリスのオックスフォード大学大学院に進学し、全額奨学金を授与され、その後国連で働くことになったので、そういうタイプは自分の特性を見極めて、自分の興味関心を自由に探求する方がいい、というのが私の持論です。

 

学校や組織に通っている時、そして、特に日本という環境では、私たちは、「目立ってはいけない」、「人と違ってはいけないという」という目に見えない強い「同調圧力」を感じ取るものなので、こうした側面があっても、そのような気持ちや違和感を一生懸命に無意識的に押し殺そうとしているかも知れません。

 

ただ、3.11とテクノロジーの進歩により、時代の価値観は大きく変わってきています。

 

「大量生産」・「画一化」と終身雇用の構造が終わり、

自分の考えは求められずただ言われたことだけをやっていればいいという時代も同時に終わりました。

 

そんな時代の転換期を生きる私たちは直観的に、より自分にあった仕事や働き方、ライフ スタイルはなんだろう?と思っています。

 

もっと自分に正直に生きたいと願う人が増えています。

 

今まで主流とされたものとは違う特質や能力が強みになっていく時代が始まっています。

 

「自分であること」こそが価値になる時代が始まっています。

 

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日本で3.11に遭遇『音楽家としての使命』を果たすために、2年後 「やり残した仕事」を完遂したBBC交響楽団の贈り物

ホールにいた全員が一丸となって聴き入っていました。

 

指揮棒が振りおろされる瞬間から目には涙があふれてきました。

 

BBCフィルが3.11の2年後、東日本大震災のための鎮魂のレクイエムを演奏してくれた時です。

 

それはBBCフィルのメンバーにとっても特別な体験でした。

 

なぜなら、2011年3月11日、公演で日本を訪れていたBBCフィルは、京都での公演を終え、次の公演地である横浜みなとみらいホールに向かっていたバスの中でで東日本大震災に遭遇したからです。

 

順調に走っていたバスが横浜ベイブリッジに差しかかった時、急に動きがおかしくなり、停まりました。バスの車体が揺れたので、最初はみんなサスペンションに何か問題が起きたのかと思ったそうです。

 

しかし徐々に、これが地震であり、そして橋の上で足止めをくらっている自分たちが、深刻な危機に直面しているということに気づき始めました。

 

街灯が左右に大きく揺れ、ビルからは煙が立ち昇っていました。港に向かって航行していたいくつもの小船が、沖へ戻っていくのが見えました。

 

オーケストラのメンバーは、バス内に設置されたテレビを通じて、日本で起きているこの未曾有の災害の実態を徐々に理解していきました。

 

バスはみなとみらいホールに一旦到着し、練習をしましたが、メンバーは緊張を解くことができず、楽器を弾くだけで精一杯の状態でした。

 

客は来場できないとの判断から公演は中止され、結局、35kmほどの距離を9時間かけて、都内のホテルに戻り、メンバーが部屋に着いたのは夜中の3時でした。

 

メンバーは慣れない体験に疲労困憊でしたが、この危機的状況への日本人の冷静で落ち着いた対応に感銘を受けたと言います。

 

ひどい渋滞で車は全く動いていませんでしたが、それでもクラクションが鳴ることもなく、歩道は都心から郊外へ黙々と歩く人々で埋め尽くされていました。

 

「深刻な状況ではあったが同時に自分たちが日本人に守られているという感覚があった」と、トビー・トラマズア(ヴァイオリン)は言います。

 

それでも、地震から一夜明けた時点では残りのツアーを最後まで続けるつもりでいました。こういう時にこそ音楽を届けることこそが、自分たちの使命だと感じていたからです。

 

しかし、地震翌日、福島の原子力発電所の危機的状況が明らかになると、雲行きは怪しくなってきました。

 

フクシマの影響や真相がわからない中で情報は交錯し、空港も封鎖される中で英国で待つ家族の間ではパニックも起きたそうです。

 

けっきょく、BBC本部からの指示でけっきょくツアーは後半の5公演を終えることなくキャンセルされることが決まりました。

 

「空港に向かうバスに乗ったときは、無事にイギリスへ帰れることになった安心感もありましたが、なんだか心が落ち着かない状態でした。出発の際、ホテルの全スタッフが笑顔で我々に手を振ってくれました。嫉妬している様子も、イライラしている様子も、不安に思っている様子も全く見せず、ただただいつもと同じように笑顔でふるまっていました。この光景はずっと忘れられず、よく覚えています」とクレア・ディクソンは言います。

 

英国に戻り、数ヶ月経つと、多くのメンバーにとって、再び日本へ行くことが重要な意味を持つようになってきました。

 

それは決して、ツアー半ばで帰らなければならなかったことへの負い目ではなく、音楽家として「やり残した仕事」を最後までやり遂げるため、として、日本への敬意を示すため、でした。

 

スティーヴ・ヒルトン(舞台監督)は言います。

 

「私達は大変な状況を経験しましたが、日本の人が体験したことに比べたら取るに足りません。自分達の家族よりも先に、赤の他人であるイギリス人の私達の面倒を見てくれました。彼らに会って、我々がどれだけ感謝しているか、尊敬しているかを伝えたいと思いました」

 

その想いはメンバーで共有され、震災から半年後に復活ツアーの実現が決まりました。

 

まったく同じ指揮者、ピアニストとともに。

 

音楽に対する姿勢が変わったと語る人もいます。

 

「この演奏会を、地震と津波で犠牲になった多くの方々に捧げる気持ちで臨んでいます」

 

 

そんな体験を経ての復活ツアーが2013年4月に行われました。

 

 

コンサートでは、一番最初にBBCからの申し出で公式演目にはない鎮魂のレクイエムが演奏されました。

 

彼らの音色には、今度はぜったいに最後までやり遂げるぞという意気込みと日本への大きな愛が溢れていました。

 

指揮者佐渡裕さんとピアニスト辻井信行さんからもこの復活ツアーにかけてきた想いが伝わりました。

 

次にピアニストの辻井信行さんが演奏を始めた瞬間、隣の人もその隣の人も、会場全体が涙を流し始めました。

 

観客全員と演者全体が一体になったかのようでした。

 

ホール全体にスタンディングオベーションが起こりました。日本の人たちがあんな風に拍手喝さいを送る様子を見たのは初めてでした。

 

最後のリハーサルでは、普段は練習が終わると真っ先にバーへ向かい、佐渡さんと辻井さんに駆け寄り「I will miss you.」と伝えたようです。

 

シャイなイギリス人にとってとても珍しいことだったそうです。

 

日本を代表する指揮者&ピアニスト × BBCフィルによる演奏。

 

日本と世界による共同作業を象徴するような素晴らしいコンサートでした。

 

【プログラムA】
メンデルスゾーン:「真夏の夜の夢」序曲 作品21
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調 作品18
ベルリオーズ:幻想交響曲 作品14

2013年 4月23日(火) 東京赤坂 サントリーホールにて

 

メンバーの体験談は、BBCフィル再来日コンサートのプログラムに掲載された

「彼らの3.11遭遇・体験記」より抜粋。

 

英国放送協会(BBC)シニア・プロデューサーのマーク・リカーズが、

オーケストラのメンバーを取材して、あの時、何を体験し、

なぜ彼らは日本に戻ったのか?を記した貴重な報告

 

 

⬆️ ラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調 作品18 辻井伸行BBCフィル