自分に与えられた「学歴」や「経歴」を思うとき、だからこそ伝えることがある、だからこそ言うべきことがあるとこの数年よく思います。
それは「外のもの」(学歴、肩書き、会社名、経歴等)をいくら求めても、いくら集めても「満たされる」わけではないということです。
わたしは国連の中でも国連ニューヨーク本部のとくに優秀な人たちが集まる花形部署で勤務し、オックスフォード大学大学院からは奨学金をもらい、国連特使から仕事のオファーもいただき、ある世界的なプログラムでは唯一の日本人女性として教官も務めました。
東ティモール、カザフスタンとニューヨーク本部でそれぞれ経験を積み、その上で再び「独立国の誕生にかかわりたい」という願いも叶い、独立前の南スーダンに派遣され、上司にも恵まれ責任のある立場も任されました。南スーダンではある意味自分の力を引き出してもらいました。
そんな体験をさせてもらったことは、私にとって大きな財産ですが、それでも私の内側の世界には、怒りや混乱、そして虚無感がありました。
私の場合、それをはっきりを自覚したのは帰国して3.11に遭った時でした。
それまで長い間蓋をしていた蓋が外れたのです。
それまでつっ走っていた中で自分の内の思いや感情は一生懸命おさえられていたのだと思います。
その時に自分の中の混乱に直面して痛感したのは、肩書きや経歴や学歴といったものがあることと心の状態が穏やかで休まっているかどうかはまったく別のものだということでした。
外のもの(学歴、肩書き、会社名、結婚、子供の有無、高級マンションなどなど)をいくら求め、集めても満たされることはありません。
実際、そういうものを持っていても幸せを感じられない人はたくさんいますし、それどころか、いくら求めても満たされない「never enough=足りない病」になってしまうことは珍しくありません。
外のものは「条件付きの愛」です。
でも外に愛や承認を求めるかぎり、それはいくらあっても内を満たすことはでません。
精神科医で自身の離婚を経て、「愛とは怖れを手放すこと」など何冊もの著書を書くことになったジェラルド・ジャンポルスキー博士は、こう言います。
「私たちは過去にとらわれ、未来をコントロールしようとし、孤立し、切り離され、ただ一人で愛されもせず愛される魅力もないと感じています
満たされたと思ってもその満足感はあっという間に消えてしまいます
…
私を含めて多くの人が、いらだちや争い、苦痛、病気から逃れようとしてかなわず、むなしさを感じながら、その一方で古い考え方にしがみついています。
…
他の人や世間から何かを「手に入れる」ことを望んでいて、それがうまくいかないと、そのストレスが欲求不満、うつ病、肉体的な痛み、病気、死といった形で現れる結果になります
今と違った世界を見るためには、過去を捨て去り、みずからの考え方を変え、『今』をもっと強く感じ、心の中のおそれを消滅されることをよしとしなければなりません。」
私たちの内から満たしてくれるのは愛です。
愛はすでに与えられているものであり、何かをしたから愛されるわけではありません。
愛や承認を得るためにがんばらなくていいのです。
私たちの日常は選択の連続です。
選択は究極的には二つしかありません。
「愛」(やすらぎ)か「おそれ」(不安・孤立・無力感)です。
あなたがキャリア、仕事、人間関係、人生に求めているものは何でしょうか?
外のものや他人はやすらぎをあなたにもたらすことはできません。
満たされた人同士が幸せを分かち合うことができるのです。
心のやすらぎを求めましょう。
自分の内を満たすことを求めましょう。
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