タグ: レジリエンス
震災の時神戸に行って、紛争の南スーダンを経て、23年ぶりに神戸の街を歩いてみて感じたこと
神戸の街を歩きました。
神戸は仕事が目的でしたが、阪神淡路大震災から丸22年経って「日本の目覚め」はどうなったのか?
私たちは何を学んだのか?何が変わったのか?変わらなかったのか、を自分の目で見て感じたいと思ったからでした。
1995年は「ボランティア元年」と呼ばれました。
私も救援物資を集める活動に参加して、1日中鳴りやまない電話の受付けをしたり、神戸へ行って、集まった洗濯機や自転車を配布しました。
ボランティアスタッフの移動と物資の運搬のためにトヨタ自動車が無償で大型バスを提供してくれたり、運輸省(当時)の人も一緒に来てくれたりと、「何か今までとは違うことが起きている」という感覚がはっきりとありました。
1日中鳴り続ける電話をとり続けて、人の中には「自分も役に立ちたい」という気持ちがあるものなんだ、と感じたり、みんなが一つになることによる「人間の底力」も「より大きな力」も感じました。
⬆️三宮駅 神戸市役所すぐ側の慰霊が行われる東遊園公園。
「シンドラーのリスト」など、数々の名作を世に送り出したスティーブン・スピルバーグ監督が「なぜ戦争をテーマとした映画をつくるのでか?」と聞かれて、こう答えています。
「戦争は人間を極限におき、人間の選択を問うからだ」と。
大変な時こそ、人と社会の真価が問われるという面があるのですね。
神戸で読んだ新聞の震災後23年の特集にはこうありました。
「震災がなかったら起業なんて考えなかった。でも一生懸命に生きることが生き残った人の使命だから」
震災がきっかけで奮起された方が人知れずたくさんいらっしゃるのだと思いました。
国や社会全体がどう変わって、変わっていないのかは、改めてもっと詳しく書きたいと思いますが、
「復興」という時、私たちは元と同じように戻ることといった漠然としたイメージを思い浮かべますが、これだけの震災・災害が起きた後で、当然ながら街が単に元どおりに戻るわけではありません。
戦後の経済復興を経て、大きいもの・ハコモノが幅をきかす、それまでの延長ではなく、21世紀に向けて日本はどんな社会をつくりたいのか?どんな価値を新たに生み出し、世界に発信していきたいのか?という私たちの「再生」と「持続可能な社会」のビジョンが求められていたのだと思います。
その宿題は、東日本大震災へ持ち越され、そして少子化、人口減少が急速に進む中で、現在進行形で今でも続いています。
日本人は決められたレールを真面目に懸命に取り組むのは得意ですが、これからは新しい発想や価値を生み出すことにもっと重きをおくことができます。
それから、南スーダンなどにいた体験から感じたのは、それぞれの方の個人レベルでの「傷ついた体験」は23年経ってもまだ癒されていない面が大きいのではないか?ということでした。
南スーダンにしろ、いわゆる「トラウマ」の影響というのは、時間が経てば自然に解消するものではありません。
そうした影響は「世代間トラウマ」と呼ばれ、数十年、大きな戦争になると100年(4世代〜5世代)単位で影響があるとも言われています。
神戸生まれ・神戸育ちで、自らも被災して、避難所暮らしを送ったという友人に区役所や公園を案内してもらいましたが、被災して住宅をなくして以来、大阪や東京へ引っ越して「神戸はこわい」とそれ以来ほとんど戻ってきていない人も実はけっこういるということでした。
東日本大震災のときに始めて、「ああ自分は当時の影響がまだ残っているかもしれない」と気づく人も多かったそうです。
東日本大震災でこそ、心のケアや傾聴ボランティアがより一般的に認知されましたが、1995年当時はPTSDやトラウマケアという言葉もほとんど知られていませんでした。
また、ベトナム戦争やアフガンとイラク帰還兵がごく身近に存在して、PTSDが一般的な社会問題として認識されているアメリカと違い(逆になんでもPTSDというレッテルを張り過ぎる傾向もありますが)、また、日本人の気質からそうしたことを話したり、認めることは「恥」であるという感覚はまだ強いように感じます。
ただ、最近では、トラウマケアは「心の傷」というよりは、全身体的な課題であって、PTG (post-traumatic growth=トラウマ後の成長)という概念があるように、新しい自分に生まる「再統合」の機会としても認識されています。
人間は危機を体験すると、本能的に「闘争/逃走反応」 (fight or flight)として知られる「戦う」、または「逃げる」行動をとります。
戦うことも逃げることもできなかった時には、身体は文字通り身体はフリーズし、竜巻のようなエネルギーが外へ解放されず身体の中に溜まることになります。
そのエネルギーが数週間のうちに解放されるか統合されないと、いわゆる「トラウマ」の状態を引き起こすことになります。
危険を察知し身体全体に信号を送る「扁桃体」は、まだ「非常事態」が続いていると認識するため、「交感神経」が 優位になり、副交感神経系が機能できません。
結果、常に身体に緊張や凝りがあったり、眠りが浅い、リラックスできなかったり、不安や怖れが深い部分で残っていたりします。
鹿などの小動物がライオンやチーターなどの肉食動物に追われてうまく逃げられた時、 追われた動物は、「ぶるっぶるっ」と体を震わせて生体に留まっていたエネルギーや恐怖をふるい落とします。
人間の場合、動物のようにエネルギーの解放ができるわけではないので、人間は身体に残っているトラウマのエネルギーを意識的に外に出す(解放する)必要があります。
南スーダン勤務による二次受傷(PTSD)からの回復した自身の体験を基に、丁寧に向き合います。
どうぞお気軽にご連絡ください。
info(at)peaceblossom.net
2018年はどんな年なのか? 2017年は新しいサイクルの始まり。2018年は🙆🙆🙆の年。
2018年はどんな年なのでしょうか?
2017年は、新しいサイクルの始まりの年で、土台作りの年でした。
2017年は、2+0+1+7=10=1+0=1という、「1」というはじまりの数字に象徴されるスタートの一年でした。
新しい時代を
自分が自分に正直に生きることができるように、
自分で自分の望みを大切にしていなかった部分や
自分の人生を人任せにしてきたところ、
自分じゃ無理、自分じゃできないから、という気持ちで誰かに頼って、自分を優先していなかった部分などが明らかにされました。
自分にとって大切なものは何か、自分はどんな生き方をしたいのか?という自分の発想や理想を広げ、ほんとうに大切なものにたち戻させてくれるエネルギーがありました。
自分にとって理想のライフスタイルとはどんなものか?という自分の価値や優先順位を明確にしてくれる流れがありました。
「働き方改革」と呼ばれ、私たちが気づきを促されていたものの本質は「生き方改革」でした。
私自身、5年ほど住んできたところで駅前の再開発がはじまって、引っ越しをすることになりました。
リビングを何色のカーテンにしたいのか?というところから始まり、自分はどんなところに住みたいのか?どんなライフスタイルを送りたいのか?、と石垣島多拠点生活も視野に入れながら、一から自分の理想のライフスタイルを改めて考える機会になりました。
「理想のライフスタイル」といってもフワフワしたものではなく、
自分が導かれていることに対して「覚悟」が求められる機会だった、という方が真実に近いですが、引っ越しが「断捨離」とはほんとうのことで、引っ越しも落ち着き、多摩川沿いの澄んだ空気に引っ越しの恩恵を感じながら、12月からは気分すっきり新たな気分でいました。
さて、2018年は、具現化の年です。
占星術や星回りで言われているように、2018年は、2017年に築いた土台に建物を建てていく建設、実現、クリエーションの年です。
http://foreverconscious.com/astrology-forecast-2018
具現化といってもこれまでの延長ではなく、自分にとって大切なものを創造、築いていくというニュアンスです。
これまでの流れの中で、自分の中で明らかになったことを、着実に実行にうつしていく年です。
着実に
着実に
着実に
実行していく年です。
私自身、年明けの満月と共に去年とエネルギーの違いをヒシヒシを感じていました。
2018年もペースの早い年になるでしょう。
だからこそ、自分の中で優先順位をはっきりと持つことが求められます。
2018年は思いたったら早めのアクションがいいでしょう。
同時に、2018年は、日々のタスクを確実にこなしていく「着実性」が大切です。
しっかりとした2018年の目標(自分のフォーカス)を持ち、それを4半期の目標に落とし込み、月の目標と週の計画をたて、日々の優先順位を明確に、日々のタスクを確実にこなしていくことです。
目標やタスクと言っても、世間が言う成功のためでもなく、誰かに押し付けられるものでもなく、自分を無理やり駆り立てるものでもなく、自分が自分にとって大切なことを大切にできるために、優先順位を明確にして、しっかりと地に足をつけて動いていく、というイメージです。
もし、目標や計画、タスクと聞いて「重荷」のように感じる部分があるとしたら、まだ他人の価値観を優先させている部分があるでしょう。
自分にとって大切なことに正直になって、自分が自分の幸せを最優先にすると決めましょう。
そして、 2018年の特徴でもう一つ大切なことは、「何をやるか」よりも「なんのためにやるか」(目的、動機と意図)が大事なことです。
これまでの時代では、一見やっていることは同じに見えて、なんとかごまかせたことでも、これからの時代では「目的・動機の差」が大きな差となって表われてくるように思います。
年末の大手企業の不祥事(データ改ざん等)は、そのようなメンタリティー・体質の限界を示してくれたと思います。
そして、組織の理念やトップの意識レベルが一人一人の仕事の充実度にもますます直接的に関係してくるでしょう。
2018年も密度の濃い年になるでしょう。
周りに流されないで、充実した年にするためには、自分の目標(自分のフォーカス)をしっかりと持つことが大切です。
もしまだでしたら、2018年の目標を文字にして手帳に写し、月や週の実行プランや優先順位を日々書き出していくことをお勧めします。
2018年、自分の目的をしっかりと据えて一歩一歩着実に進んでいきましょう。
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2018年は動く(うごく)年!2018年にやるべきことがわかる13の質問
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Facebookの最高責任者サンドバーグさんが突然夫を亡くしてから言ったこと「人はどんなことを成し遂げたことだけでなく、(逆境を)どう乗り越えたかで判断される」
「レジリエンス」「逆境力」
人が困難な状況から再び立ち上がっていくプロセスに注目が集まっています。
例えば、レジリエンスという概念が注目され、「精神的回復力」、「復元力」
などと訳されています。
Facebookの最高執行責任者のサンドバーグ氏が、「どうしたら女性が仕事で成功できるか」を書いた前作「LEAN IN」発表後、突然の事故で最愛の夫を失い、いかに逆境に向き合いそれを乗り越えるか「レジリエンス」について学ぶことになった、と語っています。
その時の体験については今年5月にカリフォルニア大学バークレー校の卒業式のスピーチで、初めて公けに彼女の体験や心境について語っています。
その中で、彼女は「人はどんなことを成し遂げたことだけでなく、(悲劇的な状況を)
どう乗り越えたかで判断される」という言葉を残しています。
また、全世界でもっとも視聴されたTEDベスト5にランクインし続けるブレネーブラウンの最新刊「立て直す力」も、人はどうしたらそんな状況から立ち上がれるのか?まさに似たようなことをテーマにしています。
逆境力、レジリエンス、回復力、立て直す力、トラウマ後の成長(post-traumatic growth) ー 言葉こそ違えど、そんな人たちの体験やPTSDからの回復に関する研究からは、ある共通項があることがわかりつつあります。
そうした過程にある共通点の一つは、自分のストーリーの再構築です。
自分の人生のストーリーを紡ぎ直すことです。
同じ場にいて、同じ人の話しを聞いていても、人それぞれ印象も覚えているところも違うことを体験したことがありますか?
私も南スーダンで分析の仕事をしていた時、同じ国にいて同じ人から同じ話しを聞いても人によって視点がまったく違ってびっくりしたことがあります。
そう。「現実世界」は一つしかないように見えても、感じ方・読み取り方は人それぞれ本当に違います。
社会認知に関する研究が示すとおり、私たちは人それぞれの「認知」や「観念」「レンズ」を通じて、身の回りの出来事や世の中を見ています。
つまり、自分が「事実」だと思っていることと、自分の「解釈」や「物語」とは同じとは限らない、ということです。
人間は「意味」を求める生き物なので、人は日々目にすること、耳にすること、体験することを自分なりの視点で判断し、「意味付け」しながら生きています。
そうして日々意味付けされたものの連続が、その人の「人生の物語」をつくっている、と言えます。
もっと言うと、自分の「解釈」や「物語」こそが、日々の「体験」をつくっている、とも言えます。
場所や職場、関わる人が変わっても、似たような体験をすることがあるのはこのためです。
「逆境」は、自分の「解釈」や「人生の物語」を含め、それまで自分が考えも疑いもしなかったことを見直す機会をくれます。
じゃあ、今度は、自分はどんな物語を紡ぎたいのか、どんなことを体験したいのか?
まったく新しくフレッシュに自分の「ストーリー」「物語」「体験」を始める機会を持てるのです。
「人生ってどうせこんなもの」?
「人生は苦労するもの」?
「人生は奇跡と喜びに溢れている✨✨✨」
せっかくなら、そんな物語がいいなと、私自身これを書きながら改めて思っているところです!
トラウマとまで言わなくても、人生では自分の思うようにならない時もあれば、理不尽なことも起こります。一人ではどうしたらいいのか分からなくなることもあるでしょう。
そんな波の中にいる時にどうしたいいのか?
少しでもそんなヒントになるように、トラウマやPTSDの回復理論やレジリエンスに関する研究と私自身の燃え尽き症候群やPTSDからの回復体験を質問形式にしてまとめました。
ここで挙げている質問は、リラックスして、まずは眺めてみて、思い浮かぶことをありのままに観察してみるというアプローチをオススメします。
質問を読んでもに何も思いつかなくても、ふとした瞬間に何か思い浮かぶ事もあるでしょう。
自分が前に進んだからこそ、意味を持ってくる質問もあるので、ぜひ定期的に眺めてみて下さいね。
ダウンロード・登録は⭕️こちら⭕️よりどうぞ
目次
あ、今の自分の状態について把握する
い.自分の「ストレス反応」を知る
う.今気になっていることについて観察する
え.喪失 (後悔、自責、サバイバーズギルト)に気づく
お.自己像、自己肯定感、自己受容度に気づく
か.自分の中の「不安」を意識化・言語化する
き.自分のコーピングスタイルを知る
く.自分と相手との優先順位(境界線)と当事者レベルを知る
け.自分のストーリー(解釈・認知)に気づく
こ.回復のストーリーをみつける
さ.試練の中の「意味」について知る
し.再結合・新しい自己の創造
す.回復・再生のためのステップ
せ.トラウマからの回復・再生のプロセスで体験しうること
そ.トラウマからの回復の三段階
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「レジリエンス」や「逆境力」こそこれからの時代に求められる力ー人が困難な状況から再び立ち上がっていく過程にある共通点とは?
最近は人が困難な状況から再び立ち上がっていくプロセスへの注目が集まり、ある共通項があることがわかりつつあります。
例えば、最近では、レジリエンスという概念が注目され、「精神的回復力」「抵抗力」「復元力」というように訳されています。
また、これからの時代には、IQやEQ以上に様々な逆境に対応する力(逆境力)こそが重要であるとも言われ、ハーバードビジネススクール客員教授のポール・ストルツ(Paul G. Stoltz)博士によって、「AQ(逆境指数)」という概念も提唱されています。
レジリエンスという概念が生まれたのは、第二次世界大戦後でした。
ホロコーストで孤児となった子どもの追跡調査で、過去のトラウマから抜け出せずに不幸な暮らしをしている元孤児がいる反面、トラウマを克服して仕事や家庭が充実している元孤児もいることがわかったからでした。逆境を乗り越えられた人たちは、レジリエンス、復活力を持っているとされたのです。
日本で「レジリエンス」という概念が言われ始めたのは、震災からの復興や人々の再起という文脈でした。
また、トラウマケアの分野には「トラウマ後の成長」(post-traumatic growth)という概念があります。
人は単に「回復」するのではなく、文字通り「成長する」という概念です。困難は時に人の内面を根本から揺さぶるため、それによって人を生まれ変わらせる作用があるため、と説明されています。
もちろん、実際の体験は、単に理論や概念だけで語ることのできるものではなく、感情的な混乱や痛みなど様々なチャレンジがあります。
トラウマとまで言わなくても、人生では自分の思うようにならない時もあれば、理不尽なことも起こります。一人ではどうしたらいいのか分からなくなることもあるでしょう。
そんな波の中にいる時にどうしたいいのか?
少しでもそんなヒントになるように、トラウマやPTSDの回復理論やレジリエンスに関する研究と私自身の燃え尽き症候群やPTSDからの回復体験を質問形式にしてまとめました。
なぜ質問形式なのかと言うと、人それぞれ性格や状況や要因も違うので、「こうしましょう」という決まった一つの方法を示すことはできないからです。
ここで挙げている質問は、リラックスして、まずは眺めてみて、思い浮かぶことをありのままに観察してみるというアプローチをオススメします。
質問を読んでもに何も思いつかなくても、ふとした瞬間に何か思い浮かぶ事もあるでしょう。
自分が前に進んだからこそ、意味を持ってくる質問もあるので、ぜひ定期的に眺めてみて下さいね。^^
ダウンロードは⭕️こちら⭕️よりどうぞ
目次
あ、今の自分の状態について把握する
い.自分の「ストレス反応」を知る
う.今気になっていることについて観察する
え.喪失(後悔、自責、サバイバーズギルト)に気づく
お.自己像、自己肯定感、自己受容度に気づく
か.自分の中の「不安」を意識化・言語化する
き.自分のコーピングスタイルを知る
く.自分と相手との優先順位(境界線)と当事者レベルを知る
け.自分のストーリー(解釈・認知)に気づく
こ.回復のストーリーをみつける
さ.試練の中の「意味」について知る
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《プロカウンセラー・コーチ大仲千華》
国連ニューヨーク本部、南スーダン等で元兵士の社会復帰支援や現地国政府の人材育成に約10年従事に従事。
南スーダンでは80人強の多国籍チームのリーダーを務め、紛争国での現場体験から、リーダーシップや仲裁について研鑽を積む。
米国政府の専門家として、世界的な研修プログラムにおいて唯一の日本人女性として講師を務める。
帰国後、PTSDから燃え尽き症候群になり、何もやる気がない・起きれなくなる。
心理学やカウンセリングを学び始め、自分の限界やシャドーを受け入れ、統合していくことを学ぶ。海外でトラウマ解放メソッドのトレーニングを受け回復する。
同時に、直感能力とヒーリング能力が飛躍的に開花。
同じ頃、似たような体験を持つ人、社会や人の役に立ちたいという人たちから相談を受けるようになり、もっと日本で自由に生きる人を増やしたいと思いコーチング・カウンセリングを始める。
心理面だけでなく、生理学的機能や脳との関係を踏まえたトラウマエネルギーの解消、豊富な経験と実体験に基づいた職務や人間関係の課題に対するフィードバックを合わせた統合的なセッションは医師、国際機関、ビジネスパーソンなどから支持を受けている。
スリランカ政府防衛省、フィリピン政府防衛省、バングラデシュ政府防衛省、大学など講師歴多数。
クーリエジャポン(講談社)で好評連載中⇨答えを求めない勇気
大仲千華の経歴はこちら➡️ http://peaceblossom.net
大仲千華コーチングはこちら➡️ goo.gl/2b1G8s
どうぞお気軽にお問い合わせください。
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人道援助・平和構築にとってストレスと燃え尽き症候群は、職務に対する適正のなさではなく職務上のハザード
人道支援や平和構築従事者にとって、ストレスとバーンアウト(燃え尽き症候群)という現象を、職務に対する適正のなさではなく、職務上のハザードとして認識することが求められています。
人道支援や平和構築従事者をめぐる治安状況はこの10数年で劇的に変わっています。人道支援を必要としている受益者が増えると同時に、人道援助・平和構築従事者に対する直接的な危害等はこの10年で倍以上に増えています。
また、そうしたリスクのある環境に長い間身をおくこと、なんらかのトラウマ的な体験を経た人と一緒に働くこと、または、トラウマ的な体験をした人たちの支援に関わることによって、人道支援や平和構築従事者が二次的外傷性ストレス(secondary traumatic stress)、または代理トラウマと呼ばれる、直接紛争を体験するような影響 (PTSD)を受ける可能性があることが知られています。
2013年にUNHCRによって行われた調査によると、47%のスタッフがなかなか寝付けない、57%の職員が空虚感を感じたことがあると回答しています。現場で人道援助に関わった人の5%~10% (30%という指摘もある)がなんらかの形でPTSDのリスクを抱え、40%以上の人が燃え尽きのリスクに晒されているという指摘もあります。
実際、職務の性質上、心的に混乱している人、腹を立てている人、悲嘆にくれる人、攻撃的な人、トラウマ的な兆候を示す人など、さまざまなストレスを抱えた人たちと接することは援助者に強い負担を伴います。また、あまりの課題の大きさや目の前の状況の過酷さに圧倒されると、自分の無力感や罪悪感が引き起こされ、必要以上にシニカルになったり、無感覚になることもあるかもしれません。
この数年において、人道援助や平和構築に関わる人たちが現場で直面するストレスや燃えつき症候群(バーンアウト症候群)に関する課題がクローズアップされています。2015年12月10日には、国連総会において、国連と人道援助従事者の安全に関して十分な配慮を行うことを求める決議(A/RES/70/104)が採択され、2016年の人道サミットにおいても、援助従事者のバーンアウトの課題が話題にされました。
このようなことが示すように、現場でのストレスやバーンアウトの課題は、職務に対する適正のなさではなく、職務上のハザードとして認識されているのです。
援助者と援助者を送り出す組織が、紛争地におけるトラウマの課題と援助者側の心身に起こり得る心理的・精神的反応を知っておくのは、自身の安全を確保する上でも喫緊の課題と言えるでしょう。
この講座では、ソーシャルワーカーや医療従事者などの対人援助職でみられる「対人援助疲労」・「共感疲労」「燃え尽き症候群」と呼ばれる現象とその予防策を、人道支援・平和支援従事者向けに整理してお伝えします。
平和構築関係者が多く受講することで知られる紛争地でのトラウマケアプログラム、Strategies for Trauma Awareness and Resilience (STAR)のエッセンスを交え、紛争後の社会の心理的適応・回復メカニズムを紹介しながら、それが、援助者にどう影響しうるのかー現場での心理的・精神的反応を国連職員としての現場の体験を交えてお話しします。
最後に援助者と組織ができる予防策と対策、「心的外傷後の成長(post-traumatic growth: PTG)」という概念をお伝えします。
紛争後の社会が体験する心理的な適応・回復プロセスについて(STARより引用)
《この講座で学ぶこと》
⭐️ 紛争国における心理的適応のメカニズム(無感覚、怒り、無力感など)
⭐️ 援助者が現場で体験する・示す心理的・精神的反応(圧倒感、イライラ、怒り、無力感など)
⭐️共感疲労・燃え尽き症候群の特徴について
⭐️ 対人援助疲労・共感疲労と援助者のタイプについて
⭐️ 援助者としって知っておくべき健全な「境界線」(boundary)を持つということ
⭐️ 援助者と組織が今すぐにできる「共感疲労」予防策と対策
⭐️ 心的外傷後の成長(post-traumatic growth: PTG)について
《この講座を受けてほしいのはこのような方です》
⭐️ 紛争国での勤務を予定されている方、赴任中の方、帰国された方
⭐️ 援助者として共感をもちつつ、かつ受益者との健全な距離のとり方を学びたい方
⭐️ 現場の同僚を支援する立場にある方、組織として赴任者をサポートしたいと考える方
⭐️ 紛争地での勤務の後に、些細なことでイライラしたり怒ったりすることが多いと感じる方
⭐️ 自分は燃え尽きつつあるかもしれないと感じる方
⭐️ 現場での課題に圧倒される感じがして、やってもやっても終わらないと感じる方
⭐️ 援助者としての役割を心理的な側面から理解したい方
《講師 大仲千華》
国連職員として、南スーダン、東ティモールやニューヨーク国連本部などにおいて、元兵士の社会復帰支援(DDR)や国連平和維持活動、現地国政府の人材育成に約10年従事。2011年からは、米軍の専門家として、国連の平和支援に参加するアジアの軍隊に派遣され、講師を務める。南スーダンにおける除隊兵士の動員解除・社会復帰支援(DDR)では、ソーシャルワーカーや心理サポートを取り入れるなど、社会心理面からのアプローチに興味を持つ。
帰国後、PTSDから燃え尽き、何もやる気がしない・朝起きれない・働けなくなり、心理学やカウンセリングを学び始める。現場での仲裁や対話、心理面からのアプローチを目の当たりにし、現在は、カウンセラー・コーチとして活動中。世界で二人目のプラクティショナー認定を受ける。課題の「根っこ」の部分を見据えた的確なアドバイス洞察力は評判が高い。医療従事者の燃え尽き症候群などのクライアントも多い。紛争とトラウマケアに関する研修コース Strategies for Trauma Awareness and Resilience(STAR)終了。
カウンセリングについてはこちら⇨コーチング・カウンセリング
《日程》
第一回 日時: 2016年12月3日(土) 13:30-16:30
場所: スクエア荏原第二小会議室
お申し込みはこちら⇨ お申込みフォーム
スクエア荏原アクセス: http://goo.gl/VNzroL
(南北線、三田線、目黒線武蔵小山駅、戸越銀座より徒歩10分)
講座参加費:5,000円(税込み)
第二回 日時: 2016年12月10日(土) 13:30-16:30
場所: スクエア荏原第二小会議室
お申し込みはこちら⇨ お申込みフォーム
スクエア荏原アクセス: http://goo.gl/VNzroL
(南北線、三田線、目黒線武蔵小山駅、戸越銀座より徒歩10分)
講座参加費:5,000円(税込み)