世界100カ国、18-25歳の42,257人による若者の仕事観ーミレニアル世代は「学びたい」「成長したい」「世界を知りたい」

ミレニアル世代は「学びたい」「成長したい」

そんな機会があるなら世界のどこでもよい。

 

世界100カ国、18-25歳の42,257人による若者の仕事観に関する調査があります。

 

ベビーブーマー世代が世界的に引退に近づき、ジェネレーションX (1965年~1980年生まれ)とミレニアル世代(1981年~1994年生まれ、欧米ではジェネレーションYとも呼ばれる)が世界の労働人口の中心的な働き手となりつつあります。

 

ミレニアル世代は、特に、テクノロジーや情報、働き方、リーダーシップなどに対する捉え方に共通点があると言われています。

 

生まれた時から充分にものがある世代、スマホやSNSと一緒に大人になってきたデジタルネイティブ(表)、FacebookやYoutubeなどで誰でも気軽に世界に情報を発信できる環境、環境や世界の課題の課題に関する情報がより身近にあること、なども、世界の若者世代の価値観を共通の方向に導きつつあることがこの数年で明らかになっていきています。

 

 

 

国連とプライスウォーターハウスクーパースが支援し、アイセック(AIESEC)という国際的な団体によってまとめられた報告書、2015年「2015 Youth Speak Survey Millennials Insight Report」、「Youth Speak Global Report 2016」より、

 

世界100カ国、18-25歳の42,257人による若者の仕事観に関する調査を紹介したいと思います。

 

それぞれ質問と回答は以下の通りです。

(それぞれ上位5位を列挙)

 

⭕️卒業後の5年間の中で一番大切だと思うのは何ですか?

 

世界を体験できる仕事

成長する機会

意義を感じられる仕事

ワークライフバランス

挑戦しがいのある仕事

 

⭕️これから5年間の中に身につけるスキルとして重要だと思っているのは何ですか?

語学力

スピーチ(Public Speaking)

リーダーシップ

問題解決型思考

判断力・決断力

 

⭕️こうしたスキルを身につける手段は何ですか?

体験型の学び

ボランティア活動

インターンシップ

大学・学校

イベント・セミナー

コーチング・メンタリング

本・教材・オンライン上の情報

 

 

⭕️5年後にはどこで働いていると思いますか?

多国籍企業

起業している(スタートアップ)

INGO

分からない

大学院

 

 

⭕️働く企業が社会に貢献していることは大切だと思いますか?

とてもそう思う(61%)

まあまあそう思う(33%)

大切だとは思わない(6%)

 

 

⭕️理想の職場を一言で表現すると何ですか?

クリエイティブ

挑戦しがいがある

楽しい

グローバル

ダイナミック

 

 

⭕️職場にはどんなことを望みますか?

 

求められる成果を明確にしてほしい。そのその範囲の中で、新しいことを試したり、新しいことを学べる自主性を尊重して欲しい。24歳、ブラジル

 

僕にとって大切なことは、常に成長できる機会や環境、自分が関わっていることが社会にインパクトをもたらしていると感じられること。22歳、インド

 

働く人が会社との関係性が双方向であることー意思決定により気軽に関われるような仕組みがほしい。

23歳、ロシア

 

youth-speak-forum

⏫ Youth Speak Forum

ミレニアル世代に「やれと言ってるんだからやれ」は通用しません。ミレニアル世代を表面的に従わせることができたとしても、彼ら自身が納得しなければ、彼らの本当の力を引き出すことはできないでしょう。なぜ、それが本人の成長のために大切なのか、自らを高める機会になるのかを理解させる必要があります。

 

また、すでに確率された方法を一方的に伝えるだけではなく、どんな方法があって、何がうまくいって何がうまくいかなかったのか、より良くするにはどうしたらいいのかを考えさせるような導き方が求められるでしょう。そして、ミレニアル世代にとって、一人の人格として対等に尊重されることはとても大切です。

 

 

スイスの名門MBAプログラムIMDの学長を務めるドミニク・テュルパンはこう言います。

 

「リーダーにとってはそれが試練になりえますが、ミレニアルを鼓舞しやる気にできるリーダーとして自らを高める機会に出来るかどうか、リーダーにとっても企業にとっても成長の機会として捉えることが出来るかどうかが問われるでしょう。」

 

日本の若者は文化的にも社会的にもあまり声高にこうしたことは語りませんが、この調査で明らかになったことを同じような傾向があると個人的には感じています。

 

「もっとも働きがいのある会社」にも選ばれたグーグルからなぜマインドフルネスブームが生まれたのか、と言えば、Google初期にアルゴリズムをつくったエンジニアの社員の一人が、「毎日こんなに職場で時間を過ごすんだから、職場での時間はもっと楽しくていいはず」と思ったことがきっかけでした。

 

 

 

人はそもそも「楽しい」と感じる時に一番効率良く学ぶと言われています。

 

同様にリラックスしている時に自然と新しい発想やアイデアが閃きます。

 

子供は周りの子にも自然におもちゃを分けてあげます。

 

もしかしたら、私たちは自然の姿に戻っているのかも知れません。

 

 

ミレニアル世代にとって、「学びたい」「インスパイアーされたい」「チャレンジしたい」という欲求は「生きる」と同じくらいに重要

では、ミレニアル世代の力を活かすためにその上の世代やリーダーが知っておくこととは何でしょうか?

また、ミレニアム世代自身がより自分らしい働き方をみつけるために知っておくことは何でしょうか?

 

スイスの名門MBAプログラムIMDの学長を務めるドミニク・テュルパンは、働き手の中心世代が変わり、働き方や職場の文化、情報などに対するスタンスも大きく変化するに従って、彼らの才能をどう活かしたらいいのか、というリーダーシップのスタイルや職場の文化も適応することが求められていくだろう、と指摘します。

 

そして、この世代の世界共通の特徴として非常に面白いのは、ミレニアル世代は自分を成長させてくれる機会に貪欲であること、そして、仕事に意義を求めるという点です。

 

先に紹介した「Youth Speak」でも、こうした点が確認されています。

 

1、ミレニアム世代は「自分は社会をよくするために働いているのだ」と感じられることに価値をおく

ミレニアム世代は「自分は世界をよくするために働いているのだ」と感じられることに大きな価値をおきます。それは、ある人にとっては、自分が自分であることを表現することとほぼ同義語です。

 

個人や組織、社会全体の発展がなければ成功などありえない、と信じています。組織に対する忠誠心を持たせようとするよりも、仕事の先にある目的や意義が感じるられることが彼らにとってのやる気につながります。

 

2、ミレニアル世代は自分を成長させてくれる機会に貪欲

ミレニアル世代は、収入や福利厚生よりも自分を成長させてくれる機会を重視します。先に紹介したYouth Speakによると、世界100カ国、18-25歳の42,257人の61%が「将来起業したい」と答えています。この数字はそれまでの世代と比べても断トツに高いです。

 

また、64%が将来責任のあるポジションに就きたい、とも回答しています。彼らにとっては、10年経たないと責任も持てないし、大きな仕事をやらせてもらえない、というコースはとても長く感じられるかも知れません。

 

そういう意味で、彼らにとって、「起業」という意味は、会社を上場させるといった従来のニュアンスよりも、自分を表現し、自分を成長させる機会といったものに近いのでしょう。

 

3、ミレニアル世代に「やれと言ってるんだからやれ」は通用しない

ミレニアル世代には、「やれと言ってるんだからやれ」は通用しません。たとえ権威を持つ相手であっても、賛同できなければ表面的には従っているように見えても、彼らの力を引き出すことはできません。なぜ、どうしてそれが本人の成長のために大切なのか、自らを高める機会になるのかを示すことができれば彼らは本来の能力を発揮するでしょう。

 

また、すでに出来上がったやり方を一方的に伝えるだけではなく、どんな方法があって、何がうまくいって何がうまくいかなかったのか、よりよくするにはどうしたらいいのかを自分に考えさせてくれるな導き方が求められるでしょう。

 

そして、人が上の立場であっても、同じ人間としての対等性を求めます。説教口調ではなく、対等な関係としてより相手を尊重することが求められるでしょう。

 

 

4、理想の職場を一言で表現すると「クリエーティビティー」

彼らは、Ipadとデジタルペン一つで、新しいイラストやコンテンツを作り出し、YoutubeやSNSで自由に発信する世代です。すでに出来上がったものを決められたルールに従って繰り返すことよりも、何かを一から創り出す、生み出すことに対する熱意はとても高いと言えるでしょう。

 

5、ミレニアル世代は講義ではなく「体験して」学びたい。

 

同じ調査によると、53%のミレニアル世代が、大学を始め今の高等教育と実際に職場で求められることには大きなギャップがあると感じています。理論だけでなく、実践的な、チームワークやコミュニケーション能力やプレゼンスキルや表現力などを身につけたいと感じています。

 

世界の課題で一番重要なものに「教育」を挙げ、将来自分が才能を発揮するためにどんなスキルが必要だと思いますか?という質問に100カ国の若者は、①語学力、②プレゼン能力、③リーダーシップスキルを挙げています。

 

ミレニアル世代にとって、「学びたい」「インスパイアーされたい」「チャレンジしたい」という欲求は「生きる」と同じくらいに重要なことです。日々の中でそうした体験を感じられることに価値をおいています。

 

 

シリコンバレーでのマインドフルネスブームをつくったグーグルが、なぜそもそもマインドフルネスプログラムを作るようになったのかと言えば、Google初期にアルゴリズムをつくったエンジニアの社員の人の体験と感想が始まりでした。

 

「毎日こんなに職場で時間を過ごすんだから、職場での時間はもっと楽しくていいはずだ」と。

 

彼らの才能をどう活かしたらいいのか、というリーダーシップのスタイルや職場の文化も適応することが求められていくのでしょう。

 

なによりミレニアル世代の人自身が自分にあった働き方をみつけるためにも、世界の若者たちはどう感じているのか参考になったらいいなと思います。

世界の若者の61%が起業したいと望んでいるー世界100カ国、18-25歳の42,257人の調査より若者の本音とは①

 

世界の若者の61%が起業したいと望んでしている。

世界の若者が仕事に仕事に「意義」を求めている。

理想の職場を一言で表すと「クリエーティビティー」

 

これは、2015年に国連とアイセック(AIESEC)という国際的な学生団体が世界の若者の声をまとめた「2015 Youth Speak Survey Millennials Insight Report」という報告書の一部です。

 

この報告書では、世界100カ国、18-25歳の42,257人の調査より若者の仕事観などの本音が紹介されています。

 

なぜ、若者の声なのかというと、冒頭で挙げたように、全世界的に見ると2025年までには全世界の労働人口の75%は若者たちになるからです。

 

全世界的な選挙の低投票率化などの現象をとってみても、若者たちの意見は十分に反映されていないんじゃないか?彼らの関心や彼らのニーズを政策は反映しているのか?という問題意識があるからです。

 

日本では少子化ですし、日本も含めそもそも若者の声が聞かれることはとても少ないように感じるので、若者層とその前の世代がお互いを理解するためにも若者層に注目する意味は大きいと思います。

 

さて、この若者たちは、スマホやSNSと共に大人になってきた今まで人類が体験したことのない世代です。

 

この世代では、特に、テクノロジーや情報、働き方、リーダーシップなどに対する共通点があると言われています。

 

生まれた時から充分にものがある世代、

小さい頃から自分の携帯・スマホがあったデジタルネイティブ、

環境や世界の課題の課題がより身近になったこと、

FacebookやYoutubeなどで個人でも気軽に世界に情報を発信するグローバル世代、

 

といった特徴なども、世界の若者世代の価値観を共通の方向に導きつつあることがこの数年で明らかになっていきています。

 

日本では、ゆとり教育とバブル崩壊がこの世代の特徴を述べる時の要因としてよく指摘されますが、それだけではこの世界的な現象を見落としてしまいます。

 

ところで、日本で言うところの「ゆとり世代」は、欧米では、ミレニアル世代、または、ジェネレーションYと呼ばれます。

 

スイスの名門MBAプログラムIMDの学長を務めるドミニク・テュルパンが、ミレニアル世代が企業の中心的な働き手となりつつある点について、次のように指摘しています。

 

今、世界では 次に挙げる三つの大きな変化が起きています。

 

1、競争環境の変化

2、市場(顧客)の変化

3、働き手の変化

 

ここで注目しているのは、三つ目の、「働き手の変化」ですが、ベビーブーマー世代 (1946年~64年生まれ)が世界的に引退に近づく一方で、ジェネレーションX (1965年~1980年生まれ)とジェネレーションY (1981年~1994年生まれ)が企業の中心的な働き手となりつつあります。

 

それぞれの世代によって価値観や転職・働き方に対する意識が変わります。とくに、転職や働き方、テクノロジーに関する点です。

 

 

《転職・働き方について》

ベビーブーマー世代:「転職はキャリアを後退させるもの」

ジェネレーションX:「転職を含め自分の可能性を追求するのは当たり前」

ジェネレーションY:「転職するにも起業するのに垣根はない」

 

《テクノロジーに対するスタンス》

ベビーブーマー世代:「テクノロジーはあんまり得意じゃない。正直面倒。」

ジェネレーションX:「テクノロジーは不可欠」

ジェネレーションY:「テクノロジーは基盤。最新のものが必要」

 

《リーダーに対するの期待》

ベビーブーマー世代:「『とにかく仕上げろ』と叱咤激励して欲しい」

ジェネレーションX:「『コーチ』として自分の力を引き出し、動機づけて欲しい」

ジェネレーションY:「同じ目的に向かって『パートナー』として共に歩んで欲しい」

 

《情報へのスタンス》

ベビーブーマー世代:「情報を小出しにすることで自分の権威を守ろう」

ジェネレーションX:「ネットワークを形成し、その中で情報を動かし生かす」

ジェネレーションY:「公私問わず、常につながり、コラボしていく」

 

「ふたたび世界で勝つためにーグローバルリーダーの条件」(日本経済新聞社)より

 

では、ミレニアル世代の力を活かすためにその上の世代やリーダーが知っておくこととは何でしょうか?

 

また、ミレニアム世代自身がより自分らしい働き方をみつけるために知っておくことは何でしょうか?

 

続く