ガツガツ自己主張しなくても、自分の強みを伝えるにはどうしたらいいのか❓② ー「リーダーシップ」編

欧米の子供たちはリーダーシップがあるかどかの前に、何が聞かれ、何をどう表現したらいいかを小さい時から訓練されていると書きました。

 

例えば、国際機関や外資系企業、欧米の大学・大学院や奨学金の応募で、よく聞かれるのが「リーダーシップ」に関する質問です。

 

仕事についてからも評価項目の中にも「リーダーシップ」が含まれると思っていていいでしょう。

 

リーダーシップについて質問されたとしたら、ガツガツ自己主張しなくても、自分の強みをきちんと伝えるにはどうしたらいいのでしょうか?

 

まず、彼らのいう「リーダーシップ」について理解しましょう。

 

相手は何について聞きたいのでしょうか?

 

まず、「リーダーシップ」とは、社長とも部長とも委員会の委員長といった正式な役職や係とは違います。役職と権限は「リーダーシップ」とイコールではありません。

 

古いリーダーシップは一人のリーダーがチームを引っ張るトップダウン型でしたが、今は一人一人がそれぞれの役割と責任を持っているという意味で誰もが「リーダー」であるという考え方にシフトしてきているからです。

 

「リーダーシップ」と聞くと、「大きなこと」や「立派なこと」を話さないといけないと思うかも知れませんが、人は一人で成し得ることは限られているし、ただ文句を言うだけの人も、自分の意見だけを主張してチームとして動けない人も困りますから、小さいことでもいいから自分の役割を自覚し、誠実に取り組むことのできる姿勢は重宝されると言えます。

 

 

なので、「リーダーシップ」に関する質問をされたら、

 

例えば、

身近なことでいいので、

会社の行事の幹事をした時とか、

「私はそのことを通じてこんな体験をして、こんなことを学びました」というように、

 

「ああ、この人は、『チームワーク』『リーダーシップ』について自分なりに学んだ体験があるんだな、チームで成果を出すための自分の役割とは何か」を体験的に分かっているな、という事が具体的な例と共に相手に伝わることが大切です。

 

私の友人で、「不法移民」だったので正式な職歴が短く本人も半分諦めていたのに、アメリカ連邦政府の幹部プログラムに受かった人がいます。

 

彼女と一緒に考えた作戦は、ウェイトレスとしての「リーダーシップ」体験を話すことでした。

 

正式な職歴はとても限られていましたが、イトレスとして働いていたレストランでは若い人たちに慕われ、いつも人の相談を受けていました。

 

二人で相談して、以下の点にフォーカスすることにしました。

 

同僚の間で常に信頼が高かったこと、

若い人のよい相談役になってきたこと、

時には職場内のいざこざを解消してきた事、

そして、不法移民でも諦めずに10年以上英語をコツコツ覚え続け、

働きながら大学院を修了した体験に関して、

どんな状況でも諦めずに道を切り開いてきたこと、

を全面に押し出しました。

 

彼女は見事に合格しました!

 

今ではワシントンDC郊外に3軒の家を所有し旦那さんと息子さんと幸せに暮らしています。

 

あまり正式な職歴はありませんと言うのか、こんな経験がありますと言うのか、「言い方」「魅せ方」一つで全く印象が変わります。

 

何をどう表現するかはとても重要です!

 

《まとめ》

 

1、一人のリーダーがチームを引っ張るトップダウン型から、一人一人がそれぞれの役割と責任を持っているという意味で誰もがリーダーであるという考え方にシフトしている

 

2、相手が何について聞いているのか、何を求めているのかを見極め、きちんと質問に答えること

 

3、事例やある結果など小さくてもいいので「根拠」を入れること

 

4、『リーダーシップ』について自分なりに学んだ体験を伝える

 

5、小さいことでもリーダーシップ(面接で聞かれるテーマ)を学んだ機会として組み立てる練習をする

 

Good Luck❗️❗️❗️

 

 

 

 

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ガツガツ自己主張しなくても、自分の強みをきちんと伝えるにはどうしたらいいのか? ー欧米の子供たちは何をどう表現したらいいかを小さい時から訓練されている

ガツガツ自己主張しなくても、自分の強みがきちんと伝わるにはどうしたらいいでしょうか?

 

国際機関や外資系企業に応募したいとしたらどうアプローチするのが効果的でしょうか?

 

欧米の子供たちは、スキルがあるかないかの前に、応募書類や面接の際に何が求められて、何をどう表現し、何と答えたらいいかを小さい時から訓練されているように感じます。

 

これは外資系の応募、面接、国連や国際機関に応募する際の書類の準備にそのまま当てはまります。

 

何をどう表現するかはとても重要です。

 

国連に応募するための応募書類(p.11)の作成にはいくつかの意識すべきのポイントがあります。

 


<全体像>

ステップ1.Job Descriptionを次のAction Verbを使って書き出す。

 

ステップ2.自分が一番やりたいポストや分野を3つくらい選んで、実際のポストで使われているJob Descriptionからキーワードを書き出す。

 

ステップ3.これまでの仕事や今の業務が政策レベルでどういう意味を持つのか政策レベルで表現し直すこと

 

ステップ4.実績を数値化して表現すること(何人の地域を担当したのか、予算規模など)

 

ステップ5.国連PKO・平和構築分野であれば国連PKOで使われるキーワード、開発分野であればSDGsなどのキーワードを取り入れること

 

ステップ6.  大学、大学院で勉強したこと、課題活動、委員会、ボランティア活動、表彰されたことなど関係しそうなことを全て書き出す

 

ステップ7.  自分の軸(とくにパッションを持って取り組んできたこと、自分はいつもこういう視点を大事にしてきた、こういうことを大切にしてきた)という視点から全体の切り口を明確にする

 


 

関連する職歴が少ない場合、大学、大学院で勉強したこと、課題活動、委員会、ボランティア活動、表彰されたことなど関係しそうなことをともかく全て書き出すことが大切です!

 

また、自分では気付かなくても、第三者の視点から自分の体験を整理することで、自分では気付かない自分の体験に気づくことはたくさんあります。

 

仕事内容・業務内容も表現の仕方を工夫することによって印象がまったく変わります。

 

これまで関わった方々は、数回のコーチングでp.11はまったく変わりました。

 

国連で採用面接官を務めた体験を踏まえ、お伝えします。

 

お気軽にご連絡ください。

 

スカイプ・zoomにて

 

1時間ー18,000円(税込み)

 

3回ー50,000円(税込み)

 

info(at)peaceblossom.net

 

*添削サービスではありません。

 

大仲千華プロフィール

 

国連ニューヨーク本部、南スーダン等で元兵士の社会統合支援(DDR)や現地国政府の人材育成に約10年従事。南スーダンでは80人強の多国籍チームのリーダーを務める。米海軍大学院(US Naval Postgraduate School, the Center for Civil-Military Relations)の専門家・コンサルタンとして派遣される唯一の日本人女性として、交渉、交渉演習、国連PKO概論、戦略策定、異文化理解、人道支援原則、コンプライアンス、安全管理制度について担当。アジア・中東8カ国の軍人のべ400人以上に指導・助言を行う。

 

紛争地で身につけた洞察力と海外で受けたトレーニングを活かしコーチとして活動。キャリアと人生を次に段階へ進ませるための原理を取り入れることで、長年の悩みが解消されるなどブレークスルーをもたらし、医師、 医療従事者、 国連職員、 弁護士、ビジネスパーソン(製薬、 銀行、 製造業、外資系等)、政府機関職員などから支持を得ている。

 

南スーダンにおいて和平合意履行(仲裁)に関わった体験から信頼醸成やコミュニケーションについて伝えている。

新しいことに取り組むのがこわい、完璧主義、失敗を避けようとする人へー「ちゃんとしなきゃ」よりももっともっと大切な質問

つい昨日のことです。

 

最近参加したある勉強会の第二回目の会がありました。

 

テキストがあって、宿題をしておくことになっていました。

 

それが私だけ別のところをやってきてしまっていて、身に付けたいことがあってわざわざ時間をとって来てるのに、ちょっと「恥ずかしいな」と思いました。

 

ちょっと心を落ち着けてみると、

 

そういえば講師の方が「次回だけ順番が変わりますのでご注意くださいね」と言っていたことを思いだして、

 

ちゃんと講師の方の話を聞いていなかったなあ、と思いました。

 

そして、何か新しいことを習い始めるために大切な「謙虚さ」が足りなかったなあ、と思いました。

 

ある程度なにかの仕事をマスターしたり、なにかに成功すると人は「こうすれば上手くいくという自分のやり方」を身に付けます。

 

人が仕事で経験を積み、学んでいくことで、体験することで得ていく仕事や人間についての洞察や理解といったものがあるのだと思います。

 

それはとても有難いことで、だからこそわたしは人さまの相談にのれるのですが、

 

ただ、そうした過去の成功体験が新しいことを学ぶときには邪魔になってしまうことがあるのですね。

 

自分自身に言うつもりで言っていますが、新しいことを学ぶときにはピュアでオープンな気持ち、そして謙虚さが大切です。

 

初めてのことをやるときには間違えることもあるし、最初からできるわけじゃないし、周りの人たちに教えてもらったり、助けてもらう必要もあります。

 

日本人は「失敗」を極端に避けようとすると言われます。

 

海外に12年いた経験から言ってもそれは肌レベルで感じます。

 

どうしてなんだろう?と少し思ってみると、

 

わたしたち(日本人)は、

 

自分にできないことがあること

人に教えてもらうこと

自分が一番でないこと

完璧にできないこと

「普通に」できないこと

自分の期待していたようにできなかったことも

 

「はずかしい」(恥)と感じて、

 

それまでも「失敗」とっても呼ぶ傾向が強いんじゃないかな?と思いました。

 

新しいことに取り組むのがこわい

自分の作品を発表するのがこわい

あたり障りのない意見を言おうとする

相手にほんとうの気持ちを伝えるのがこわい

完璧主義になる

失敗を極端に避けようとするのも同じメカニズムです。

 

でも最初からなんでもできるスーパーマンのような人はいませんし、完璧な人もいませんよね。

 

これを書きながら、高校生のときに会ったブラジル人留学生の友人がどんなことがあってもあまりにも、「あっけらかん」としていて、ちゃんとがんばる日本人のカルチャーしか知らなかった私は、かなりのカルチャーショックを受けたのを思い出しました。

 

そういえば、国連の採用面接で失敗について聞かれることにも最初はびっくりしたものです。

 

「あなたが失敗したことは何ですか?そこからあなたが学んだことは何ですか?」という質問でしたが、計画してもその通りにいくことなんで稀だし、人は間違いをするし、そのときにどうするかの方が大事ですよ、という意味だと理解しました。

 

わたしたちの多くは、「ちゃんとしないといけない」と育てられるのですが、その体験から何を学んだか?という「リフレクション」(振り返り)の視点はあまりないように思います。

 

大切なのは、間違いを避けることではなく、その体験から何を学んで、次はどうしたらいいのかな?という視点なんですね。

 

昨日は帰ってきてから、さっそくその日までに出来なかった宿題を終えて、次回の分の宿題も終えました。

 

「宿題」を出されたり、宿題をやるのも二十年?かぶりですが、ピュアな気持ちで楽しめそうな予感がしています (*^-^)ニコ

 

ps. 完璧主義や失敗をさけようとするメカニズムをわかりやすく説明している本自体あまりないのですが、この本はとても面白いです。

 

10年働いても指示待ち&自分で考えられない人 vs どんどん自信をつけていく人ーその差は普段自分はどうやって○○○しているかを意識しているかにあった!

人生を生きていると当然ながら学校から就職、引越しから結婚、転職など、いろんな局面で自分でなにかを決める必要が出てきます。

 

その選択が自分の人生の方向性や自分の価値基準に沿っているとき、いい気持ちがします。

 

先が開けていくというような、人生がいい方向に向かっているという感覚を感じるときもあります。

 

人はある程度自分の直感を含めてそうしたことを無意識にやっていますが、

 

鍵は「何を基準に決めるのか?」という自分の判断基準を持っているかどうかです。

何を選んでいるかは人それぞれ違うからです。

 

自分で決めた人は幸福度が高いという調査結果もあります。

 

ではどうやって決めたらいいのでしょうか?

 

それを教えてくれているのが

 

アメリカをはじめ累計発行部数5000万部突破!の超ベストセラーとなった1分間意思決定―決断力が身につくたった1つのルールです。

 

1分間意思決定

 

 

人生は決断の連続だとすると

こうしたことを知っているか、習ったことがあるかどうか、

自分はどうやって決めているかを意識しているかどうかでは

長い人生の質に大きな「差」がでるだろうと感じます。

 

この本によると、

 

幸せな決断ができるために大切なことは自分の優先順位や価値観を知っていることです。

 

より具体的には

自分にとって理想のライフスタイルはどういうものか?

自分にとって大切な価値観とはどういうものか?

何を大切に生きていきたいのか?

自分にとって優先順位が高いものは何か?

どんな時にやりがいを感じるのか?

という質問です。

 

 

例えば、

転職やキャリアを考えるとしたら、

自分にとって理想の働き方はどういうものか?

自分にとっての優先順位はどういうものか?

仕事に求めるもので自分にとって大切なことは何か?

といった質問です。

 

 

どんな「決断」にも「論理的な問い」と「内面的な問い」があります。

 

人は論理的にいろいろな条件やメリット・デメリット判断するだけでなく、

人それぞれの価値基準をもっているからです。

 

 

その選択が自分の価値観に沿っているときには、

いい気分がして、物事も身体も自然に動きます。

 

 

自分で決めると納得感がありますし、なにより自分で決めたという体験自体が自信になります。

 

自分の意思で決めたので多少の困難があっても、ふんばれます。

 

では自分で決めないとどうなるでしょうか?

 

「こんなはずじゃなかった。」

「そんなこと聞いてなかった」と

誰かのせいにしたくなる気持ちがでてきます。

 

自分で決めていないので

目の前の状況や自分の人生に対してどこかで他人まかせにしています。

 

指示待ち人間 & 自分で考えられない人が増えていると言われていますが、

自分で決める体験をしてこなかったことも関係していると思っています。

 

会社や組織でそれなりに仕事をこなす人でもそういう傾向はあるように感じます。

 

私は約10年国連で働き、毎回どうして自分はこのポストに最適なのか?ということを明記し応募しました。

 

そういう作業を毎回するのは確かに大変なのですが、大事な点は自分の「自己決定」と責任感が養われるということです。

 

どんな仕事にも面白いもあれば大変な面もあります。

 

そんな時、自分で応募して、なぜ自分はこの職種に就きたいかを毎回面接で訴えるわけですから、簡単に辞めることもできないし、

 

もう少しなんとかしてみようと思います。

 

この場合の「責任」というのは自分で選び決めていく覚悟とパワーとも言い換えられると思います。

 

逆に自分の力や潜在能力を奪う「決め方」は、

 

みんながやっているから自分もそうする

人から「答え」を教えてもらって、自分で決めずにそれに従う、

自分で考えず、調べず、大勢の人がやっていることにただ従う、

という決め方です。

 

 

「決める」という行為は、

 

自分を知り

自分に対する理解を深め、

自分が自分を大切にし、

自分で自分の願いに耳を傾け

自分で自分の願いを尊重し、

 

 

自分はこうしたい!

自分はこういう人間です!

自分はこういうことを大切にして生きていきたい!

ということを

 

いわば宇宙に向かって宣言をするようなもので、

 

その本質とは、

自分で自分が大切にすることを追求してもいい!

 

つまり、自分が自分を信じる=「自信」への投資とも言えるのです。

 

ぜひたくさんに人にそんな体験をして欲しいと思います!

 

https://chikaonaka.com/coaching/

なぜ久しぶりに目にするものが小さく見えたり、違って見えたりするのか?ー自分の記憶と過去と優しく付き合うヒント

わたしは留学や海外勤務で海外にいるとき、日本に帰国するのはたいてい年に一回ほどでした。

 

すると、久しぶりに目にするものが小さく見えたり、違って見えたりすることを最初は不思議に思っていました。

 

「あれっ?これってこんなに小さかったっけ?」

「あれっ、これってこんな感じだったっけ?」

 

という具合に、私の記憶の中では、とても立派に見えたビルやショッピングモールががなんだか小さく見えたり、街全体がちょっと違って見えたりという具合です。

 

そんな体験を最初はただ「不思議だなあ~」位に思っていたのですが、そんな体験を繰り返す内に、これは自分の「経験値があがって」「なにかしら成長した示し」だと思うようになりました。

 

みなさんもずっと前に卒業した小学校や中学校の前を懐かしい気持ちで通ると、当時はすごく大きいと思っていた体育館や校庭が小さく見えたりした体験はありませんか?

 

それはまさに文字通り自分が「大きくなった証拠」で、今の大人の自分は当時の自分と比べると、小学生の頃の自分には出来なかったような沢山のことが出来るようになって、それ以来たくさんの経験を積んでいます。

 

すると、文字通り自分の記憶の中で「大きい」と思っていたことが「小さく」見えるのです。

 

そうしたことの積み重ねで、人間の「認知」や「記憶」というものはどんどん変わっていくと言われています。

 

わたしは、同じような事をニューヨークという街に対して感じことがあります。

 

ニューヨークで働いていた頃の1年目は、国連本部で働く人はこうあるべきだ、と必要以上に自分にプレッシャーをかけていた時期でした。

 

せっかくニューヨークという街にいながら、どこかで仕事のことを考えていたりと、あまり街を楽しむ余裕もなかったように思います。

 

その数年後にまったくプライベートでニューヨークを訪れる機会があり、マンハッタンの西側(ウェストサイド)の端から東側の端(イーストサイド)まで、当時よく歩いていたマンハッタンの真ん中辺りを西から東へ突き抜け、ブラブラと歩きました。

 

ちょうど4月初旬の頃で、ワシントンDCではポトマック川沿いに桜が咲きほこり、マンハッタンにも優しい春の風が吹いていました。

 

当時住んでいた辺りを散歩したり、新しいカフェをみつけたり、そんな普通のことが楽しくて、仕事のプレッシャーから解放されたニューヨークはなんとも楽しかったこと!

 

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マンハッタンを西から東へブラブラと歩きながら、タイムズスクエアを通り、

五番街やパークアベニューを通り抜け、お馴染みのビル群が見えます。

 

そんなビルの風景にされ、どこか優しい春の風を感じました。

 

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そして、歩いている間に突然当時の記憶がよみがえってきて、自分でも不思議だと思ったのは、大変だったと思っていた時さえもいろいろな人を通じて必要なサポートがもたらされていたことが突然思い出されてきたのです。

 

その記憶の波は次から次へとやってきて、当時はよくわからなかったことが腑に落ちたり、パズルのピースがはまるように、当時はネガティブだと思っていたことが実は自分を必要な方向に導いてくれたことなどが突然「わかった」のです。

 

こうして、たった数時間の間に私の中のニューヨークの記憶はまったく変わってしまったのでした。

 

当時のわたしには視野も狭くなっていた面もあったのでしょう。

 

人間の「認知」や「記憶」というものはとても主観的で曖昧で、このように常に書き換えられていくと言われています。

 

つまり、自分がより体験を積んで、人生の出来事や自分に対して理解や洞察を深めていったり、自分がオープンになったりすると、自分の見る景色も体験も文字通り変わっていくのですね。

 

職場の人間関係に悩んでいる人、今大変な時期にあるなと思う人、視野が狭くなっているかもと思う人は、よかったら、小学校や中学校、高校、昔の職場などを眺めに行ってみてください。

 

もしかしたら、まったく違って見えるかも知れませんよ。

 

今の自分はその時の自分より確実に成長しているのです。

 

大変なときほど、そういうことを感じ、確認できるといいですね。

国連ニューヨーク本部で学んだ「英語脳的仕事術」英語脳を身につけると仕事が早くなるわけー英語は⭕️⭕️を前提に会話が組み立てられていくから

英語力がある段階になると、仕事が早くなります。

それは思考回路が英語脳になることと関係している、というのが私の経験的な持論です。

もっと言うと、英語は結論(意思決定)を前提に会話が組み立てられていくからです。

 

英語で仕事をするというとすごい語彙力が必要で文法も完璧でないといけないと思う人が多いかも知れませんが、ビジネス英語であっても日常的な表現はとてもシンプルで、時にたった一語、またはたった3語くらいでやりとりがなされます。

 

語彙力や文法も大事ですが、私はある段階から英語力を伸ばすには英語的思考回路を身につける方が大事なのではないか?と思います。

 

そして、英語脳は仕事をすることを助けてくれます。

 

私は独立前の南スーダンの首都ジュバで国連PKO活動にかかわっていた当時たった一人の日本人だったので、かなり完全に英語脳になっていました。

 

(UNCEFなど他の国連機関やNGOやJICAで働いている人、ハルツームで働いている日本人はいました。そして、仮に日本人がいても職場では英語で話すことになるのですが)

 

日本語は母国語なので、なにかしらの単語が一瞬出てこないことはあっても、日本人の友人に会えば日本語は口から出てきます。

 

でも、メールででのやりとりはほぼ英語のままでした。

 

それは、英語の方が簡単で楽だったからでした。

 

慣れれば、英語の方が簡単で楽というのは、日々現地国や国際機関とやり取りをする日本のNGOや日本の組織で働いている人も共有していた感覚だったらしく、

 

日本人なのになんで英語で返ってくるの?という雰囲気でもなく、日本人同士でも英語でやりとりすることは普通に行われていました。

 

なぜ「英語の方が簡単で楽」なのか?といえば、それはおそらく

英語で仕事することと、日本語で仕事することの違いは何ですか?

英語で仕事をするということについて知っておいて方がいいことはありますか?

という質問の答えとも共通します。

 

それは、英語は結論 (意思決定)を前提に会話が組み立てられていくから、です。

 

国連職員の間でも日常的に使う語彙のレベルは、非常にシンプルです。

Do you want to the new Indian restaurant tonight around 7:30?

 

そして、求められている返答も単純です。

 

今晩食事に行く?Yes かNoか

インド料理でいいのか?Yes かNoか

7:30でいいのか?Yes かNoか

 

そこには、行きたいけど何かNoの理由があるのならその理由も伝え、

じゃあ代わりに〜行きたい、または〜して欲しいといった返答が求められます。

 

例えば、

cf.一昨日インド料理食べたばっかりだから、レバノン料理はどう?

cf.今晩は車がないから迎えに来てくれたら行けるんだ、などです。

 

もちろん日本語でも似たような会話はありますが、英語は結論だけ、

もっと言うと単語だけを言えばいい(単語で成り立つ)という面がより強いと思います。

 

先ほどの例にとると、こんな感じです。

that sounds great. will join. See you then!

(直訳) いいね。行く。んじゃ後で!

 

大文字にさえなってないし、真ん中の文では主語の(I=私)すら省略されています。

でも、今晩7:30にインド料理行く?か行かないかについての相手の質問に対しては、

「行く」と返答しているのでやりとりは十分に成り立ってなっています。

 

日本語だと少し乱暴な感じに聞こえるかも知れませんが、仕事上のやり取りも非常に端的です。

 

それは、英語(ヨーロッパの言語)は文章構造上も目的ありきの言語だからです。

 

逆に、いくら完璧な文法で立派な文章が並べられてあっても、これは何のために書かれた文章や報告書なのか、何のためにシェアされているのか?読み手側のアクションとしては何が求められているのか?が明確でなければ、意味が不明瞭な文章とされます。

 

日本語をバックグラウンドをする人で職場で、英語でどう返答したらいいか悩んでしまうという人は、丁寧な文章や完璧な文章を書こうとするよりも、

 

このメールや報告書はどういう位置づけなのか?

上司の承諾を求める文なのか?

なんらかのアプローチを提案するための資料なのか?

これを伝えることでどうしたいのか?

これを読んだ人に何を決めて欲しいか(意思決定)

これを読んだ人にどうして欲しいのか(読み手のアクション)

 

といった点に今一度注意を払ってみるといいと思います。

 

そして、こういう点を明確にします。

 

⭕️これは何のための文章(報告書)か

例)これはこういう目的で送っています、と冒頭で言う。

⭕️社内(組織内)での位置づけ

必要ならば決定事項や決議を冒頭で引用・触れる

例)月日の会議の通り、〜とすることが決まりました。それによって〜

⭕️ これを読んだ人に何を決めて欲しいか(意思決定)

例)進捗状況はこうです。次の段階に進めていいのかお知らせください。

⭕️これを読んだ人にいつまでに何を(返信)してを欲しいか(読み手のアクション)

例)いつまでに〜の点についてお返事ください。

 

こうして分解していくと、英語での仕事というイメージに覆いかぶされていたものよりも、実際に何をやればいいのかより明確に見えてくるのではないでしょうか?

 

国連ニューヨーク本部時代のわたしの上司は国連の花形部署を取り仕切る人だけあって、とても優秀な人で、国連代表としてBBCにも出演してPKO活動が展開する地域の情勢や国連の取り組みについて説明するような人でしたが、彼の返信はとてもシンプルでした。

 

Please go ahead. (了解。そのまま進めて)

Please talk to *** 部署. (***部署と先に話しつけておいて)

Let’s discuss this at the next Unit’s meeting. (次の定例ミーティングで扱おう)

 

よく英語(勉強している外国語)で夢を見るようになったら、

一つの段階に達したサインと言われますが、

改めて国連で学んだ英語脳的仕事術について考えてみると、あえて言うならば、

 

仕事のメールに一言または15語以内で返信できていたらかなり高いレベルにあると言えます。

 

(誤解のないように付け加えておきますが、英語でも丁寧な言い回しやそれなりの外交上のやり取りの文言は存在します)

 

ちなみに、オバマ前米国大統領は、ホワイトハウスのスタッフがオバマ大統領に意思決定を求める書類に対して、返す型が決まっていたそうです。

 

Agree (同意します)

Disagree(同意しません)

Let’s Discuss.(話し合おう)

 

オバマ大統領の返信はこれだけです。

 

ここにも、ビジネス英語は結論(意思決定)ありきという特徴がよく現れています。

 

日本の大企業に勤めていると、意思決定は上の人がやること、意見を聞かれてもそれがどこまで尊重されているかも反映されているかもわからない、と感じる人もいるかも知れませんが、どんな仕事にも意思決定は含まれていますし、自分がやっていることの目的を自分の中で明確にするというのは、やはり大事だと思います。

 

英語は構造上それをよりはっきりと意識させられますね。

 

そして、慣れると英語の方が簡単ではるかに仕事がやり易いと個人的には思います。

 

重役の誰々さんの顔色をうかがったり、「忖度」についてさらに忖度するよりも、より本質的な部分で勝負ができます。

 

わざとはっきり言う事を避けたり、あえてあいまいに表現する日本語の奥ゆかしさはそれはそれで味わいつつ、目的と意思決定をより明確にする英語脳を持ちあわせることは可能だと思います。

 

もっと大きな仕事をしたい、もっと思い切って自分の力を試したい、職場の人たちはいい人だけど、ここはずっと自分がいるところとは思えない、もっと違う職場があると思っている

 

ーそういう人にはぜひ英語脳的仕事術を身につけていただきたいと思います!

「ネガティブな自分」に向き合えば運命は拓ける!ノーベル平和賞に3度ノミネートされた女性から学ぶ②

1つ目は、博士論文の執筆のために各国の核政策関係者に聞き取り調査をしたときのことです。そのときにエルワージーが気づいたのは、核保有国はどの国も「もし相手が攻撃してきたらどうしよう」という強い猜疑心に憑りつかれて互いを恐れながらも、それぞれの相手の実情はまったく知らないということでした。

 

さらにその聞き取り調査によってわかった各国の思考パターンを認知マップにまとめたところ、それが各国の相互理解を促す役割を果たし、率直な議論が生まれました。これが2つ目の気づきです。

 

3つ目は、それまでに何百回とおこなわれたなかで成果を挙げた数少ない会議の共通点は、参加者全員の意見が尊重されるオープンな雰囲気だったということでした。

 

こうした気づきから、核開発問題にかかわるすべての人がひとつの場所で顔を合わせること、それぞれが公式見解をただ一方的にスピーチするのではなく、ひとりの人間としてオープンに対話ができる場を設けること──それこそ対話の成功の鍵だとエルワージーは推測したのです。

「その2秒」が世界を救う

 

とはいえ、核軍縮会議の参加者たちのお互いに対する警戒心は強く、緊張感は並々ならぬものがありました。そこでエルワージーは、議題や参加者の選定など、会議全体を注意深く計画し、準備を進めたのです。会場は、英国オックスフォード郊外の、美しい庭園のある会議場を設定するようにしました。

 

Rhodes House.jpg

会場に選ばれた英国オックスフォードにあるRhodes House

 

会議を成功に導くためには、参加者全員が安心感を持ちながら公的な「仮面」を外し、お互いをひとりの人間として見ることができるような「場」を作らなければならないとエルワージーは考えました。

 

そこで会議の運営者たちが着目したのが、「内的な力」と「自己認識力」です。

 

ここで言う内的な力とは、会議場で生じるだろう不安や対立を敏感に察知し、そうしたネガティブな状態をまずは自分自身が克服して、安定した精神状態で周囲を導くことを指します。

 

エルワージーは当時を次のように振り返ります。

 

「こういう問題にかかわっていると、情けないくらいにエネルギーが抜けていく状態を経験する。感情がかき乱され、疲れ果て、燃え尽きる。私たちはたいていまったく不十分な手段で、最も困難な人間の問題に対処しなければならなかった。

 

けれども、こうした焦燥感はしばしば内部の誤解や確執、コミュニケーション不足、そして、自己認識の欠如から生じるということに同時に気がついた。

 

だから、こういう仕事をするには、情熱をもって純粋な気持ちで取り組むことだけでなく、自己認識力と内的な力が不可欠だ」

 

核軍縮問題に限らず、テーマの難しい会議では、始まる前から「こんな会議はうまくいかない」という外部の冷笑や無関心に直面するものですし、本当にうまくいくのだろうかという不安が自分自身にもよぎります。

 

そもそも、会議の参加者たちにはそれぞれの立場や前提を持ち込みますし、会議に協力的な人もいればそうではない人もいます。

 

公的な見解をただ繰り返すだけの人もいれば、あなたの意見を批判してくる人もいるでしょう。

 

攻撃を受けたと感じると誰でも緊張します。

 

あなたが反論しようものなら、相手はさらに攻撃的になるかもしれません。

 

この話し合いは失敗に終わるのではないか、というあきらめが頭をよぎることもあるでしょう。しかも、こうした感情の揺れは一瞬にして起こります。こんな精神状態に陥っては冷静に物事を判断することもできませんし、ほんとうの対話や解決策を生みだすこともできません。

 

「自己認識力」とは、そういう時にこそたった2秒でも間をとることができて、自分が感じていること、反応することを客観的に理解でき、何かに反応する前に適切な言動を決められることです。

 

FT Weekend Oxford Literary Festival - Day 1
OXFORD, ENGLAND – MARCH 21: Scilla Elworthy, three times Nobel Peace Prize nominee, on Day 1 of the FT Weekend Oxford Literary Festival on March 21, 2015 in Oxford, England. (Photo by David Levenson/Getty Images)

 

自己の「シャドー」に打ち勝つために

 

「内的な力」を育むことには、前回お話ししたシャドーが大きく関係しています。自己のシャドーを自覚していないと、自分の負の感情を相手のせいにしてしまうので、他者と建設的な関係を築くのが難しくなってしまうからです。

 

シャドーは私たちを、偏見に照らし合わせて他者の人格を勝手に決めつけるように仕向けます。しかも当人は「自分が正しい」と思い込んでいるので、相手を批判するための情報ばかりが目に入ってきてしまうのです。

 

このような状態を「ダウンローディング」といいます。私たちは、すでに確立された見方をテープのように繰り返しながら、周囲の人たちを評価しているのです。

 

しかしながら、自分の考えがシャドーに端を発していて、これが唯一無二の見方ではないと自覚していれば、ネガティブな感情に惑わされず他者にオープンでいられます。同意するかどうかは別として、相手の立場や背景を理解することもできます。

 

具体的な解決策がわからなくても、個々の見解を整理し、互いに耳を傾けたうえで、改めて新しい解決策に焦点を向け直すこともできます。もしかしたら、急に目の前の世界が開けて、これまで見えていなかったものが見えてくるようになるかもしれません。

 

そのような「オープンな状態」でこそ、初めて新しい解決策も真の対話も生まれるのです。

 

自己認識力があり、内的な力が発揮できれば、困難な状況でも自分と他者それぞれの内面の動きがわかり、全員にとって最善な方向に向かうことができます。

米英中の歴史的な対話を実現

 

とはいえ、エルワージーも、核軍縮のための会合で真の対話を起こすまでにはたくさんの失敗をしたと言います。

 

「特に最初の頃は、核兵器が人類を危機にさらしていることに抑えきれない怒りを感じ、高い道徳的見地から見下して語ったりしたこともあった。でも、正義がこちらの側にあるからと言って、相手が聞く耳を持つはずもないし、まったく効果的ではなかった。

(中略)

 

そうした体験を経て、自分のなかの怒りやフラストレーションを自覚し、克服していることは必須だと知った」

 

彼女が難しい状況を切り抜けることができたのも、内的な力のおかげだったそうです。

 

あるとき、中国代表の発言によって、議論が白熱したことがありました。内的な力によって平静を保つことのできたエルワージーは、そこで3分間の沈黙を提案したそうです。短い沈黙でしたが参加者は落ち着きを取り戻し、再開されたときには、対話を前に進めることができました。

 

その結果、エルワージーは、中国で文化大革命が終わって間もない1986年に、中国人民平和武装協会の事務総長と米英核政策関係者との面会を成功させるという快挙を成し遂げました。それだけでなく、冷戦化で最もデリケートな問題であった核分裂性物質管理の問題に関しても、初めて米英中3ヵ国の対話を実現させたのです。

 

接触そのものが困難だった時代に、中国核政策部門の大物との会合をエルワージーがアレンジできたことに、欧米の政府関係者は心底驚いていたそうです。

 

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⬆️ 英国と中国代表団との会合

 

エルワージーは、核保有国を集めた対話を完全非公開で15年間も継続しました。これにより対話が冷戦化でも信頼関係を生むことを証明し、核軍縮に向けた国際的な取り決めの潮流を作り出したのです。

 

「こうした困難な仕事を経験することによって、内的な力を発揮する方法を学んだ」とエルワージーは後に語っています。

 

内的な力をマスターすることこそが、彼女が13歳の頃からずっと求めてきた「究極のトレーニング」だったのでしょう。

 

「自分が気づいていない視点や方法があるかもしれない」というオープンな精神状態で、全体を俯瞰することによって見えてくる、新たな視点や可能性があるのです。

 

クーリエジャポン 2018年1月2日 掲載 大仲千華