マスクが高値で売られているということが伝えられていますが、そういうことはやはり上手くいかないだろうという実例があります。
コンクリート業界NO.1の企業で、六本木ヒルズにも虎ノ門ヒルズなどのコンクリートはここの会社のコンクリートしか使わないと名指しされる会社、株式会社タカボシの創業者、石山伊佐夫会長のお話しを聞く機会がありました。
どのようにして、業界ナンバーワンの会社となったのか?その最初の転機が、今のマスクの件にも関係しているように思うので紹介したいと思います。
まず、大きな転機はオイルショックの時でした。
トイレットペーパーが店頭から消えたのは有名な話しですが、なんとコンクリートまでもが消えてしまったのです。
当時、足立区に小さな事務所を構える会社だったそうですが、その石山会長(当時社長)のところにも、おたくにコンクリートはないかね?という問い合わせの電話が全国各地からかかってきたそうです。
通常のルートでは石山会長の手元にもコンクリートは手にはいらなかったのですが、でもこの全国からかかってくる電話に対してなんとかしないといけないと思いました。
そこで、トラック運転手のお兄ちゃんたちをしきっている親分に会いに行って、直接交渉し、何台ものトラックで幸い、滋賀県のある地からコンクリートの元となる砂利を運んでもらえることになりました。
運転手にはきちんと手厚く報酬を払い、せっかく入手したコンクリートをほぼ原価に近い価格で、問い合わせを受けた業者に供給し続けたそうです。
苦労して入手たにもかかわらず、なぜほぼ原価で卸しようと思ったかというと、「当時自分の会社は足立区の小さい会社だったけれども、今回を通じてタカボシを知ってもらえたら、ぜったいにお客さんは戻ってきてくれる」という確信があったからだったそうです。
ほぼ原価で提供する石山会長に対して、トラック運転手のお兄ちゃん達は「あんたバカか」と言ったそうですが、協力を続けてくれ、その時代にもかかわらず、コンクリートを提供し続けることができたそうです。
そして、いったんオイルショックの騒ぎが終わった時、会長の思いの通り、「あの時にあんたのところにはお世話になったから」と言って、ほとんどのお客さんが戻ってきてくれたそうです。そして、今でもその時の人たちと取引きが続いているそうです。
やはり、目先のことばかりを考えてはいけませんね!
聖書にはこういう言葉があります。
「正しい者の光は輝き、悪者のともしびは消える。」(箴言13:9)
80歳まで生きてこられたら、人生いろいろなことがあっただろうということは想像できるのですが、20年ちょと前に副社長が社員全体の三分の一を引き連れて、別会社を興したということが起きたそうです。
大きなショックで夜も眠れぬ日々が続いたそうです。
ご飯も食べず、このままでは死んでしまうと思った奥様が会長に渡したのがある聖書の一節だったそうです。
「恐れるな。わたしはあなたとともにいる。たじろぐな。わたしがあなたの神だから。わたしはあなたを強め、あなたを助け、わたしの義の右の手で、あなたを守る。」(イザヤ41:10)
英語訳は以下の通り。
Don’t afraid, for I am with you.
Don’t be discouraged, for I am your God.
I will help you and strengthen you.
I will raise you up high with my victorious right hand.
(Isaiah 41:10)
それから、会長は何度も何度もこの箇所を口に出して読み、ゴルフに行くときにも持っていき、毎日この言葉を唱えたそうです。
そして、見事にそのことを乗り越えられただけでなく、さらに会社の業績が上がったのです。
その時の経験を語られた会長は、さらにこう語りました。
「みなさん、裏切るよりも裏切られる方がいいですよ。」
組織で働くといろんなことがあるものです。その会長に言葉と姿勢にわたしも励まされました。
現在80歳の会長ですが、実体験の強さに基づいた心にしみることばをたくさん残してくださいました。
「運は神様がくださるもの」
「知識じゃなくて、知恵を求めよ」
「今が一番幸せ。過去がよかったと言ってはいけない」
「ともかく1日1日を精一杯生きる」
会社も社長も元気で古希を迎えることができるのは、日本全国石山会長のみだそうです。写真もいいお顔です!ぜひ見習いたいです。
オイルショックから、会社が発展するまで次は何があったか?
ここでは書ききれませんが、そのの後の体験もとても面白かったです😊
興味のある方はぜひ以下の動画をご覧ください。