ケニアに野生動物を見にいった時に
とても印象に残っているシーンがありました。
目の前でイボイノシシの親子たちがのどかに草をはんでいました。
イボイノシシとは、一見ぶたのようなちょっと短足なちょっと
「かわブサイク」な子です(失礼!)
子供たちはまだ産まれて数ヶ月なのでしょう。
母イノシシの周りで草をはんでいます。
そんなのどかな風景がありました。
それが一転緊張状態に!
数百メートル先にいたライオンが急にむくっと立ち上がり、イノシシたちに狙いを始めたのです。
野生の動物を見るということは、自然界のなりたちを見るということ。
それこそが見る価値があるということなのでしょうが、ライオンが一気にダッシュを始めた時には私は思わず一瞬息を止めてしまいました。
イボイノシシママはライオンのダッシュを察知するやいなや、一斉に号令を出したようでした。「散らばれ!」と。
子供たちは四方八方に散らばりました。
すると❗️
ライオンはイボイノシシの子供たちが四方八方に逃げていくのについていけず、「捕獲」は失敗したのです。
身体の大きさも足の長さも速さもすべての面で「勝っている」と思ったライオンでしたが、小回りは苦手だったのです。
これを「勝敗」とするならば、イボイノシシがライオンに勝ったのです。
究極の弱肉強食の世界でも、「強いもの」がいつも「弱いもの」に勝つわけではありません。
誰にもどんなものにも長所と短所の両面あります。
例えば、きりんは優雅に歩き、長い首のおかげで草原を遠くまで見渡し、
敵の動きをいち早く察知できますが、水を飲むのは大変です。
ライオンはライオン。シマウマはシマウマ。イノシシはイノシシ。
ライオンだけがいても自然じゃないし面白くありません。
ぜんぶの存在があることが「自然」。
人間も自然界の一部です。
ps. ちなみに、目の前で見る野生の象やキリン、ライオン、チーターの迫力満点です。動物園で見るのはまったく違う感動があります。
ドバイ経由で行くとヨーロッパに行くのとフライト時間はほぼ一緒です。
おすすめです!!!(*^-^)ニコ
Photo: Chika Onaka