前回、字の読めない南スーダンの人たちがなぜ英語を話すことができるのか?という記事を書きました。
それは、「英語をイメージとして捉えているから」ということでした。
関連記事⇨ 字が読めないのに英語を話す人たちから学ぶ英語の覚え方ー英語を⭕️⭕️⭕️として捉えてみる
「脳が認める外国語勉強法」(ダイヤモンド社)でも、単語をイメージとして覚えていくことは脳科学的にも、効果的な語学学習法とされ、例えば、単語と「画像」「感情」「記憶」を結びつけて覚えていく方法が紹介されています。
例えば、新しい単語に出会ったら、cat=猫と訳すのではなく、フラッシュカードにcatを表す画像を描いて(貼って?!)、そして感情や記憶を結びつけていきます。
単語から浮かぶイメージを頭に思い浮かぶことができると、そのイメージを伝えることがやりやすくなるからです。
日本語でも自分がイメージできていないものは相手に伝わらないように、自分の中でまずイメージできることは大事なのですね。
画像は楽しいお気に入りのイメージを使うといですね。
そして、このイメージ学習がマスターしたい語学の土台をつくってくれます。
ところで、「脳が認める外国語勉強法」によると、マスターしたい外国語の土台となる単語数の目安は604語だそうです。
中学校で学ぶ単語数は1200語前後(現学習指導要領)、2020年より導入の小学校での英語学習の単語数は約700語ということなので、つまり小学生・中学生が学ぶ単語のレベルと同じです。
英語が苦手、話せないという人でボキャブラリーが足りないからという人がいますが、実際には604語で結構いろいろなことが話せます。
私も最近のタイ旅行で大学生の頃に覚えたタイ語が突然蘇ってきましたが、私のタイ語は200語もありませんが、レストランでもホテルでもけっこう通じました。
どの国行っても基本形は単語を並べることです。
食べ物の名前 ☕️ + Please(ください)
ドイツ語では Kaffe ☕️ bitte(カフェ ビッテ)
広東語では 小籠包 唔該(ムゴーイ)
ロシア語では ボルシチ パジャルスタ(ください)
タイ語では Khor(ください) シンハー🍺 ka (コーシンハーカー)
*タイ語では「ください」が先に来ます。
*シンハーはビールのブランド名ですがマイペンライ笑
大事なのは、ブロークンでいいからともかく話すこと。
単語を並べるだけで、けっこう伝わると一気に自信があがりますね。
厳密に言えばヨーロッパの言語には女性形も男性形もありますし、過去形やら過去完了などいろいろありますが、まずは単語を並べることです。
そして、よく使う型だけをまず覚えました。
食べ物名前 ください
食べ物名前 おいしい
食べ物名前 いくら
私 行く どこへ
これは~語でなんと言うの?
といった感じでしょうか。
ちなみに、最初はわざと過去形や過去完了をすっ飛ばします。
ちなみに過去形がない言語(インドネシア語、テトン語=東ティモールの現地語等)も存在します。
その場合には、
I go tomorrow.
I go yesterday.
といったように、時間軸を表す単語を追加することで時間を表現します。
これを応用して、他の言語でも過去形を知らなくても時間を表現できます。
わたしは、東ティモールでテトン語に触れた時に、自分の中の語学というものに対するハードルがぐんと下がったのを感じました。だって、過去形も未来形もないんですから。
計8カ国12年間の海外生活の中で、個人的にはロシア語が一番難しかったですが、辞書を引いたことはほとんどなく(一番最初に学校で習った英語とフランス語以外)、一つ一つものを指差して毎日「これは何?」と聞いてました。
ロシア語は文字を読めるようになるまでにけっこう時間がかかりましたが、文字を覚えるよりも何よりも先に私はまず食べ物の名前を覚えました。
自分とコミュニケーションをしてくれようとしているという気持ちは伝わりますし、時にはわたしのちょっとおかしな発音をみんなが笑ったりして、それ自体が一種の挨拶というか、私にとってカザフスタン人スタッフとのコミュニケーション手段でもありました。
気がつけば簡単なことはなんとか通じるようになっていて、おそらく文法は間違いだらけでしたが、UNESCO中央アジア地域事務所でロシア語を断念する外国人スタッフが多い中であなたの上達ぶりはすごい、と所長に褒められたものでした。
ちなみに、カザフスタンにいた時に気に入ってよく食べていたのが、ラグマンという麺料理です。カザフスタンだけでなく、ウズベキスタン、キルギスタン、タジキスタンなど中央アジアでよく見られる料理で、簡単に言うと具だくさんのうどんです。パンも美味しかったです。
私はこのラグマンを食べる度に中央アジアがシルクロードが文字通り東西の架け橋というのを感じたものでした。だって、中央アジアからすぐ東に行けば中国大陸。ここには中華文明の誇る数々の麺料理があります。そして、中央アジアから西に向かえば、すぐにヨーロッパ(イタリア)です。
このラグマンは、パスタと西安の麺とちょうど真ん中の料理のようで、この地に麺をもたらしてくれたシルクロードを行来する商人たちの旅路に思いを馳せてしまうような旅心を刺激する料理でした。
ちなみに、いろいろな国を訪れた中で、仕事でものんびり系のバカンスでもなく、旅情をそそる旅として思い出に残っているのはウズベキスタンです。
「青の都」と呼ばれるウズベキスタン、サマルカンド。また行きたいです。
計8カ国12年間の海外生活で学んだ語学上達のコツは、料理の名前 + プリーズ。
美味しくて楽しい成功体験を積み重ねてモーチベションを保つこと。
まだ知らない世界の美味しいものとの出会いを一緒に楽しんでいきましょう。(*^-^)ニコ