このところ続けて、シャドーや投影、中庸など「自分の内面に向き合うこと」について書いてますが、これは決して日常や仕事と切り離された話しではありません。
むしろ、自分の仕事のレベルをまさに「その他大勢」から「秀いでる」レベルに引き上げてくれるものです。
私は42万円も払ってハーバード大学大学院教授によるリーダーシップ研修を受けたこともありますが、
実はこうした原則は、リーダーシップ研修や仲裁、交渉、ファシリテーション、コーチング、カウンセリング、マインドフルネスといった分野で言葉を変えて何度もでてきます。
なぜなら、そのような人の本音ややる気、サポートを引き出すことが鍵になってくる仕事というのは、ありのままの相手を受け止め、理解し、その人の本質がわかることが極めて重要となるからです。
とはいえ、ほとんどの人はそうしたトレーニングを受けていないので、自分の認知を疑うこともなく、自分の「レンズ」で自分の「見方」で、自分のこれまでの体験を「投影」して人のことを見てしまいます。
もし相手が自分の価値観と相容れないことを「たった一言」でも言おうものなら、その瞬間から相手は「合わない人」、「嫌な人」、または「おかしな人」に分類されてしまいます。
その途端に耳から聞こえてくることも、見えることもすぐに自分の「フィルター」にかかってしまいます。
もしかしたら、ありのままの相手をまったく見ていないかも知れません。
全員のことを好きになる必要はありませんが、自分の見方はあくまでの一つの見方であって、違う見方や考え方もあるかも知れないというオープンさがないと、いつまでたっても同じ見方や考え方しかできなくなってしまいます。
カウンセラーやコーチはもちろん、管理職にある人、部下を持つ人、教師など教える人人など深く人とかかわる人、または、NGO/NPO職員、コミュニティーリーダーなど創発的な「場」をつくりたいと願う人にとって、そうした自分の認知や投影に気づける能力は、中立で安全な「場」をつくることに直結します。
本音や新しいアイデアは、文字通りどんな意見でも受け止められる安全で安心な「場」があって成り立つからです。
私にとって今までで一番チャレンジだった体験の一つは、スリランカ軍で講師を務めた時でした。なぜなら、相手は当時何万もの人たちを犠牲にした内戦の当事者だったからです。
経験上、こちらが相手に対して偏見や判断をもっていたら信頼関係を築くのが難しくなって、通じるものも通じなくなることがわかっていたので、自分の心の準備が文字通り「最優先事項」となりました。
詳細はこちらの記事をどうぞ➡️グーグルと国連で求められる究極の「訓練」①
結果、研修はとても上手くいきました。
そんな大きな例でなくても、
これはクライアントさんの例ですが、
職場ですごい「嫌な人」がいて、やめたいとさえ思っていた人でも、
自分の判断や投影、シャドーを解消できると、自分の体験やうそのように相手の態度や反応がかわった、ということは何度も何度も体験しています。自分の「内面」がかわると体験がかわります。
もっと身近な私の例でいうと、つい最近では、引っ越しの現状回復の件で、
ある傷に対して全張り替えだと言われ何十万単位を請求されて怒っていたのですが、ちゃんと説明して、こちらで対処できることはやって、
だまされているかもという怒りや相手に投影しているかも知れない想いクリアにして感情を落ちつかせて待っていたら、なんと請求額が6分の1になりました。(ホントの話しです!)
自己認識力をもつことー特に、自分の反応や内面(投影やシャドー)に自覚をもつことの大切さは、仕事だけでなくすべてに当てはまります。
今の時代、何をやるにしても自分が自分らしく生きるため、自分の軸を持つため、何かを成し遂げるためには不可欠なトレーニングだと思います。
ノーベル平和賞候補に3度ノミネートされたシーラ・エルワージーは、自分の内面と向き合う勇気とその熟達ことが、
彼女がかかわってきた核兵器など大量破壊兵器の開発国など意思決定者との対話をファシリテートするという非常にデリケートで難しい仕事の鍵であった、と言っています。
このことについては数日以内にまた書きます!
(写真)映画「カンフーパンダ」より。短期間でいろんな事(苦境・困難)を経験したポーは、いつのまにか、しなやかで鋼のような精神が培われていて、何年もかかるという究極の技“内なる平和”を、いとも簡単にマスターする。
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源(内なる声)に従っている人が一人いる方が、そうでない人を何百万人も集めたよりも大きな力になる。
コーチングセッションは、感受性と才能の開花のサポート、新しい時代をつくっていくリーダーの育成です。
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