なぜ日本の大学なのか?
海外の大学ではなくなぜ日本の大学なのか???
日本の大学を出ると、どんなスキルが身につけることができてどう役立つのか???
これまで、海外(アメリカやイギリス)の大学を出ることことの一番のネックは学費と語学力、そして、治安(実際の治安状況というよりは親の心配)でした。
授業料は高いし、生活費もかかります。
オンラインで、アメリカの大学卒業資格が無料(試験料あり)で得られる時代になった、とお伝えしました。
オックスフォードやハーバードの教授たちが軒並み顧問に就いていている、University of the Peopleです。
ビルゲイツが、アメリカの教育費が高すぎることが問題だとして、しかもオンラインの時代にあった教育改革をしようという試みの一つとして、支援しています。
なぜ無料でできるかというと、ハーバードやMITなどの無料公開講座を講義コンテンツとして利用しているからです。
無料公開講座とは言え、質はかなり高いです。
しかも、名門ニューヨーク大学(NYU)とも提携をしています。
すでに、3千人以上の卒業生がいて、世界194カ国❗️以上もの学生が学んでいるそうです。
2009年に事業開始、卒業はアメリカの四年制大学の卒業資格として認められます。
入学条件は高校を卒業していること、英語で授業を受けられること。
面白いのは、世界194カ国から参加するクラスメ-トが20名前後でクラスを組み、
オンラインで課題を提出しながら、互いに学び合う仕組みです。
University of the Peopleに入ってみました
そもそも大学を出ることは必要なのか?という議論もありますが、
いろんな国の人たちと一緒に学ぶこと、多様性に降れることはそれだけでも十分に価値があると個人的には思います。
そして、この大学では科目は主に、Business Administration(MBAの大学版)とMBA、そしてプログラミングとHealth Scienceに特化しています。
3年前に初めて聞いた時には、MBAはありませんでしたが、MBAも始まっていました。
こちらも無料です!
大学ではもっと幅広い教養を身につけるべきだ、という意見もあります。
私個人は、大学では考える力を身につけることが大事だと思っていますが、実業に近いものを学ぶという選択は理解できます。
さて、では次の質問です。
日本の大学を出ると、どんなスキルが身につけることができてどう役立つのでしょうか❓❓❓
この数年、このギャップがかなり深刻な問題として認識されてきています。
最近もある現役女子大生の方から、大学で勉強していることと自分が知りたいことが全然違う、という声を聞きました。
もう一つ、海外の大学卒業生は日本の企業の就職に不利だと言われてきました。
4月一斉入社前提で大企業に雇われることを最優先としたら、10年間にはそういう面も確かにあったでしょう。
でも、グルーバル人材をなんとしても欲しいという企業にとってそういう人は即戦力になります。
ちなみに、イギリスの大学を卒業をした友人で、通常の採用プロセスを経たら倍率何十倍だったであろうところを、外国人のマネージャーとの面接たった一回で、五つ星ホテルに就職を決めた人がいます。
しかも、これまで日本のホテル業界の慣習だった、専門学校をでて、ベッドメイキングから修行をするというコースを、ベッドメイキングもドアベル(玄関でお迎えする人)も各一日で終え(人事がそうしてくれたそうです)、一気にそれを飛び越して、フロントを経て希望だったマーケティング部署に一気に行ってしまいました。
彼女は、イギリスの大学で勉強していたのですが、最終学年在籍中に、ロンドンの「ザ・サボイ」でアジア人女性初のインターンとして雇われました(ちょっと時代錯誤に聞こえますが、本当の話しです)。
彼女は学校から奨学金をもらい、インターン最終段階でサボイに属したまま日本へ調査に来ます。
当時、東京で外資系の5つ星ホテルがちょうど進出ラッシュだった時期で、「世界のホテルの中のホテル」と言われる「サボイ」ブランドの力はすごくて、どこも快く調査に協力してくれたそうです。
それだけでなく、5つ星ホテルの人事担当者からそれとなく採用の話しをもちかけられたそうです。
そして、すでにお話したように、採用されただけでなく、これまでの日本の慣行とされてきたベッドメイキングから修行をするというコースさえも一気に飛び越えていってしまいました。
London Hotel Savoy
この話しをしたポイントは、「そもそもなんで?」という質問をあえて提起したかったからです。
そもそもなんで日本の大学なのか?
そもそもなんで日本の企業なのか?
日本の企業には、どこに配属されるのか分からない、そしてどんなキャリアパスがあってどんなスキルを身につけられるのか分からない、という点があります。
専門家よりも、その会社特有のやり方や会社人間を育てることに重点がおかれます。
だからこそ、入る方も目的意識をもたないといとも簡単に目的を見失ってしまいます。
いちおう大学はいこう。
とりあえず塾はいこう。
とりあえず受験勉強はした方がいいだろう。
「とりあえず」、「いちおう」ばかりに時間を費やすほど人生は長くありません。
受験勉強⇨大学⇨流企業
このモデルの限界をどこかで知りつつあるのに、そうでない自分にとっての幸せのモデルがわからないという面もあるのでしょう。
日本全国とりあえず受験勉強、いちおう大学、やっぱり一流企業という「思考停止」状態に陥っているように見えます。
受験勉強に向かって努力をしていれば、がんばっている感も得られるので、それ自体がそれなりの安心や満足感にもなるのでしょう。
でも、今こそ「そもそも」が大切な時代です。
そもそも何のために、この勉強をしているのか?
そもそも何のためにそれを目指しているのか?
そもそも、それをすると自分は幸せになれるのか?
そういう「そもそも」に一人一人が向き合う時代なのです。