キャリアや転職・就職の相談を受ける中で、自分のキャリアを改めて振り返ってみると、「あーよくがんばったなあ」と改めて自分を承認したいのは、国連に入ったことでも、南スーダンで働いたことでも、多国籍チームのリーダーを務めたことでもありません。
それは、「自分の中の「感覚』を信じ続けられたこと」です。
国連という組織は、一部の人を除くと基本的に有限契約の自己志願制の組織です。
どういうことかと言うと、一つの仕事(契約)が終わったら、次の仕事を自分で探さないといけないということです。
毎回応募書類を揃えて、志望理由を送って、面接を受けなければいけないということです。
この制度の良い面は、本人の意思に反して行きたくない国に派遣されることはないことなのだけれども、自分がアクションしないと、昇進も昇給もないし、自動更新もない究極の「自己責任制」ということでもあります。
次の契約が決まらないと「不安」でしょ、とよく聞かれたし、一つの仕事がもうすぐ終わりだなあという時に、次が決まっていないと確かに「落ち着かない」気持ちにはなります。
でも、私の心の奥深い部分には、不思議と「なんとかなるさ」みたいな感覚があって、私の場合は、現場の仕事の方が好きだし、PKOの現場は常に人を探しているから大丈夫だろうと思っていました。
もちろん、人間なので、親に心配されたり、誰かに何かを言われると、「どうしよう?本当に大丈夫かな?」「ニューヨークにいたのに、南スーダンを志望するなんて私っておかしいのかな?」とその感覚が「ぐらつく」ことはありました。
一瞬「あっち」とか「そっち」に行ってみようかな、と思ってみたり、少し覗いてみたりもするのだけれども、それも違和感があって、結局はやっぱり国連に戻っていったのでした。
というか、そういうカッコイイ感じでもなく、自分が望まないことに対しては身体は動かなくなるし、よくもわるくも私は自分にうそがつけない体質だったのです。
数年に一回行われる国連に入る正式な筆記試験(と面接)というのもあって、こちらの倍率は五千倍~一万倍だと言われていました。
私はこの試験を20代半ば~30代前半にかけて、計3回、バンコク、ニューヨーク、アディスアベバ@エチオピアで受験をしました(当時の勤務先から一番近いところで受験。渡航費、宿泊費は本人負担)。
それらの試験は合格はしなかったものの、私の国連でのキャリアは繋がれていったのでした。
(国連で働く大多数の人たちは試験経由ではなく、直接ポストに応募して働いています。)
人から見たら、とても順調にキャリアを積んできた人のように見えるのかも知れないけれど、本人の感覚から言えば、「点」と「点」がつながって、今見たら一本の線のようにつながったというのが正直な感想です。
今私が一番伝えたいのは、自分が自分を信じることを「つらぬく」ことがもたらしてくれるより大きな力です。
この場合の信じる力というのは、単なる精神論ではありません。自分の中には自分の方向を教えてくれる感覚があるからです。そして、その道においては競争する必要がないからです。
超がんばって努力をして、倍率5000倍~10,000倍の競争を勝ち取る道もあるのだろうけれども、「自分を信じる力」によって拓ける道があるからです。
今思えば、私にとっての本当の「試験」は、
「社会や他人が言うこと(価値観)を信じますか?」、
または
「自分を信じますか?」という試験でした。
実際、それがなんらかの形で試されるような出来事はありました。
でも、その時々に問われていたことはとてもシンプルだったと思います。
自分がやりたい道、理由はわからないけど惹かれること or 安定、地位、名声?
大きなキャリアの選択から日々の生活の中にもそんな場面はたくさんあります。
そして、「真実の道」では、これらは必ずしも相反するものでもなく、それが真実ならばそれらも後からついてくることでしょう。
自分の「意思表示」を続けると、「より大きな力」があなたの味方になってくれるのです!
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