ギフテッドの子は人生におけるすべての分野で完璧主義である傾向が強いそうです。そのせいで、宿題をするのを先送りしたり、または逆に一つのことを完璧にしたいのですごく時間をかけたりします。
ギフテッドの子は、得意な分野とあまり得意ではない分野の差が大きいことが多いですが、自分があまり得意ではない分野があることが自分で気に入らないために、勉強自体を嫌いに思う、または苦手に感じる場合もあります。
その為に、ギフッテッドの本人自身は、自分のことを「勉強が苦手である」と思っている人も多いでしょう。
ただ、どれも完璧にしたいというのは、時間はかかるし、疲れきってしまいます。
子供ながらに、例えば、胃腸の具合が悪い、食生活のリズムが崩れる、といった症状として現れることもあるでしょう。
バランスで気を使う点は、ある分野がとても得意で、家での学習で学校で通う学年の3~6年上の教材を使う位に好奇心も知能もあったとしても、そのレベルの勉強を始めたとたん、難しくなって出来ない分野がでてくると「完璧にできないことは、やーめた」と思うことがあります。
完璧にできないなら、それには手をつけさえしない、という1か100になる傾向があります。
なので、学校の勉強は簡単すぎてつまらないというギフテッドの子には、ぜひ上の学年の教材を用意していただきたいのですが、
同時に、難しくなりすぎて、負荷がかかりすぎるよりは、「少し余裕をもった位の難しさ」がいいと思います。
大人の場合でもそのまま当てはまりますが、これが日常的にどういう風に現れるかというと
・自分が一番にならない土俵にはそもそも乗らない
・好成績がのぞめないような分野には手をださない
・自分が得意ですでに結果を出してきた分野を選ぶ傾向が強いため
新しいことにチャレンジするのを避ける
(自分的に「まあまあな」な結果は受け入れられないから)
ギフテッドに関する英語の文献によくでてきますが、
Impostor Syndromeと呼ばれるそうです。
ではどうするのがいいかと言うと、
・ 一つ一つの事を終える事にフォーカスすること
・出来ていない部分ではなく出来ている部分に目を向けること
・完璧にするよりも楽しむことを学ぶこと、が役に立ちます。
より具体的には、ギフテッドの子の「完璧主義」に関わる時には、
・文法の細かいミスなどを細かく直さないこと
・本人にも細かいミスにこだわらなくていいと伝えること
・高学年の学校のレポートや長期にわたる宿題があったら、まず概要・全体像を掴む。
・それに取り掛かる前に、一緒にゴールを決め、どれ位の時間がかかりそうか、何ページくらいになりそうかを把握する。
・本人にとって大切な部分を見極め(本人が納得する)目標(意味)を決める。
・まず、アウトラインを書く。
・全部を完璧にこなすのではなく、どの部分に対して、フォーカスするかを一緒に考える。
本人にとって何が大切なのかは本人の感覚があると思うので、そこが一番大切かも知れませんね。