「この仕事をはじめて間もなく、お客さんは商品を理解するから買うのではないとわかりました。自分が理解されたと感じるから買ってくれるんです。」
高校3年生なのに、週末や放課後に家を訪ねて包丁を売るセールスで、13万5000ドル以上の売り上げで数々の記録を打ち破ったジョンという人は、学校の昼休みは図書館で過ごす内気な人だったそうです。
「誰かの家に行ったら、包丁を売ろうと思うのではなく、相手の言うことを聞きます。いろんな質問をします。相手の心のラジオ局に周波数を合わせようとするんです。」
「内向型人間の時代、社会 を変える静かな人の力」スーザン・ケインより
友だちや同僚の話しを聞いていたら、それだけで相手が勝手に自分で答えをみつけていくといったという体験をされた人はいますか〜?
私のコーチングセッションでも、こちらが特にアドバイスをした訳でもないのに、
ひらめきや答えを自分で見つけて、帰っていかれる方もいらっしゃいます。
自分の中で答えを見つける方が深いレベルでの「納得感」があるので、理想的なセッションです。
なんで「聞く」ことで、そんなことが可能になるのでしょうか?
私自身、多国籍チームのリーダーになった時に、「聞く」ことの効果を何度も体験し、体験的には理解しているつもりなのですが、聞き上手であることの効果を説明できるようになりたい、と思っていました。
そんな中、最近読んだ二つの本が分かりやすく言語化してくれて刺激を受けたので、こちらでシェアしたいと思います。
1冊目は、2012年に出版されミリオンセラーとなった Susan Cain (スーザン ケイン)著、’Quiet ‒ The Power of Inroverts in a World That Can’t Stop Talking’ ー邦題「内向型人間の時代、社会 を変える静かな人の力」、
2冊目は、アネットシモンズ「プロフェッショナルは『ストーリー』で伝える」です。
では、「聞く」相手の体験というのはどのようなものなのでしょう?
○ 話しを聞いてもらえる「安心感」
○ なんでも自由に話してもいいと思え、相手に受け止めてもらえる体験
○ 話すことで自分自身が自分のストーリーを聞くことになるので、自分の言っていることを再検討するスペースを与えられる
○ 話すことで、自分が何を理解できて、何が理解できていないのか、がはっきりしていく
○ 話す中で、自分の中の「理屈では説明できない部分」に気づき、その部分が受け止められることも含め、自分の思考や行動が整理されていく
○ 頭が整理・統合された結果、知恵や創造性が引き出される
実際、一流のコンサルタントやカウンセラーやコーチは、自分でも話すことはありながら、相手の中から答えを引き出し、相手が自分で答えにたどり着いたかのように導くことが多いです。
アネットシモンズさんは、Microsoft、 NASA、IBMなどのコンサルティングを務める人ですが、
人間が本当にものごとを学ぶのは、自分のストーリーを再検討し、新しいストーリーに書き直そうとする時だとも言っています。
「聞くことはセックスに似ています。欲求さえあれば、テクニックは後からついてくるから」
なるほど!!!
⭐️⭐️⭐️
今の仕事を続けたいのか?転職したいのか?
どんな方向がいいのか?
職場の人間関係にどう関わっていけばいいのか?
⭐️⭐️⭐️
あなたのことをゆっくり時間をかけて聞きます。
国連職員でキャリアのサイクルを一回り・二回り体験した上で、セラピストの資格も持つので、実務面とメンタル面を同時にカバーでき、自分の体験として伝えてくれるのでわかりやすいと言われることが多いです。
理解されることがもたらす安心感と安堵感のスペースの中で、その解題について一緒に整理していきます。
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プロフィール
南スーダン、ニューヨーク国連本部などにおいて、元兵士の社会復帰支援や現地国政府の人材育成に10年ほど従事。国連支援の最前線である南スーダンで、多国籍チームのリーダーに抜擢され、元兵士たちからも強い信頼を寄せられる。
自動昇進も自動更新もない国連という組織で、毎回面接を経て次々とキャリアを開拓していく。
帰国後、燃え尽きて何もやる気がしない、朝起きれない、働けなくなる。心理学やコーチングを学びはじめる。キャリアコーチング件数多数。面接官の体験から採用側の視点も熟知。