想像してみてください。
もしもあなたが内戦をしてきた国の軍人の人たちを相手に「スピーチ」をすることになったら?
目の前に迷彩服の軍人の人たちがずらりと並んでいます。
内戦をしてきた国の軍人です。
イラク派遣から戻ってきたばかりの人もいます。
私には軍人経験のかけらもないし、
まったく重い装備も担げそうもないし、多分5分でリタイアしてしまいそうです。
彼らは、私に大事なことを教えてくれました。
人は誰でも誰かの役に立ちたいと願っている存在なんじゃないか?。。。
「同じスキルを人を助けるためにも使うことができますよ。」
研修を通じてそんな会話が何度かあったかと思えば、
気がつけば、最初は死んだような目をしていた彼らがいつの間に輝いているからです。
そして、
当たり前だけれども、軍人だろうが、誰だろうが、人は人として尊重されること、理解されることを切実に求めているんじゃないか?
そんなことを思っていたら、私の講義の後、彼らはこう言ってくれました。
「長年軍隊にいて葛藤があったけど、『人間』らしくあることを自分に求めていいんだって思った。」
「国に戻ったらこんなこと言えないけど、僕はずっと『反政府勢力』ともっと対話をするべきだって思ってたんだ。」
「僕は2回目のイラク派遣で、ようやく『敵』も人間だって気づいた。僕たちは敵だって人間として扱うべきなんだ。」
あなたが聞き手を尊重すれば、相手もあなたのことを尊重してくれる。
「スピーチ」や「人の前に立つ」ためには何が大切なのかということを、実践の中で学んだ忘れられない瞬間の一つです。
あなたが相手を尊重すれば、きっとそんなあなたの姿勢が自然に伝わると思いますよ。