人口の4分の1から3分の1は内向型な人間だそうです(半分という指摘もあります)。
「外向型」は人と話したり外からの刺激でエネルギーを得るので、より多くの刺激を受けるために広く浅く経験することを好むのに対して、「内向型」は、エネルギーをアイデアや感情など自分の内から得るために、深く経験することを好む、と言われています。
外向型の人が、注目を得ることでエネルギーを得る一方で、内向型の人にとってそのような効果はなく、内向型は目立つことや地位や名声にそこまで興味がないので、いわゆる「リーダー」になることや「リーダーシップ」をとることを外向型より望まない傾向があるそうです。
ガンジーが典型的なそういうタイプだったそうで、弁護士になったものの、「人前で話すことはあまり好きじゃない」と本人が言ってたことがよく引用されています。
⬆️ 若かりし弁護士時代ののガンジー
でも、そういう人がいざ話し始めると、それこそ「内に秘めた大きな力」を放つらしいのです。
なぜか?
おそらく、「目立つことが好きではない人が自分を超えて、より大きな目的のために何かを伝えようとしている」姿勢が周りの人たち伝わるからではないか、と、
世界的に反響をよんだミリオンセラー 書 ’Quiet ‒ The Power of Inroverts in a World That Can’t Stop Talking’ 邦題:「内向型人間の時代ー社会 を変える静かな人の力」と著者、スーザンケインは言っています。
ハーバード大学には、毎年、ロックコンサートのチケットを配っているかと思うほど、毎年長蛇の列ができるブライアン・リトルという名物教授がいて、彼は自他共に認める内向型なのですが、
彼の授業を受けた生徒は、
「私が受けた中で最も熱心で愛情の溢れた授業です。どれだけ影響を受けたか計り知れません」とい言うのだそうです。
彼の姿勢そのものが学生の心を開くのではないかー そういう例がたくさん出てきます。
かくいう私も、
国連で働いていた時に、ニューヨークの本部にいることもできたのに、
自ら志願して、当時国連の平和維持活動の最前線だった南スーダンに赴任し、
(ちなみに、国連は基本的には自動昇進も自動更新もない志願制です)
マンハッタンのど真ん中にある、国連にもブロードウェイにも歩いていける距離にあったアパートで暮らしたニューヨーク生活に別れを告げ、
生活は文字通り 「一変」、
当時、紛争が終わったばかりの南スーダンで数ヶ月電気のない暮らしをすることになったのでした。(オフィスには発電で電気があります)。
しかも、予算管理とか興味のないことをやるのなら、現地の人と接することができる現場の仕事の方がいいなと思っていました。
そんな私が、80人強の多国籍チームのリーダーになることになりました。
ブレア首相の官邸付けの秘書官だったイギリス人、アメリカ人、ガーナ人、エチオピア人、バングラデシュ人、南アフリカ人、等々。。。とても賑やかなチームでした。
その訳は、
南スーダンの現場を見るにつけ、知るにつけ、
「現地の人たちはこう言ってるよ。」
「これってもっとこうした方がいいんじゃない?」
「えっ?! 誰も気づいてないの?」
ということがあまりにも続いたからだったのでした。
その過程では、
上司が、別にわざわざリーダーでなくてもいいと思っていた私の肩を押してくれたりと、
たくさんの方のサポートがあり、
私は自分にあったリーダーシップのスタイルを発見していくことになるのですが、
ただでさえ争いの多い南スーダンという土地にあって、
逆に私のそういう姿勢が重宝されたという面は、当時自分が認識していたよりも大きかったかも知れません。
誰の中にも内向型の部分も外向型の部分もあり、どちらがいいというよりは、
内向型の特性を知ることの価値は、
まず、内向型というタイプの特性を理解すること、
なにより内向型の人は、無理に外向型に振る舞う必要もなく、
ただ自分であればいい!ということ、
そして、
内向型としての強みを活かす方法を考えよう、という事だと思います。
他には、内向型の大きな強みとして「繊細さ」があります。
ガンジーもビルゲイツも内向型だった!: 内向型人間の持つ強み (5)に続く
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