安全(情勢分析)面でのリスクレベルの考え方を一つご紹介します。
やや専門的な話しになりますが、全体的なリスクレベルを、脅威(threat)× 脆弱性(vulnerability)と捉える考え方です。
1、まず、何が脅威なのか?という点においては 能力×意図×機会の3点に注目します。
例えば、ある勢力の脅威のレベルを検討する場合、
そのグループの能力、意図、機会にそれぞれ注目します。
◯ 能力⇒ 人員、リソース、資金源、統制能力はどうなのか?
◯ 意図⇒ こちらに危害を与える理由があるとしたら何か?動機は何か?グループ全体の目的、歴史的背景は何か?
◯ 機会⇒ 最近の例や前例からパターンがあるか?それによると機会は増えているのか減っているか?
その国によって、明らかな勢力がいる場合、個人がゆるく繋がった意図のはっきりしない組織など様々なケースがあります。
2、次に、脆弱性(vulnerability)は、個人または組織の能力や社会的、環境的要因が含まれます。
この場合の能力には、安全に対する知識、住居や車両といった設備や手段が含まれ、
個人的またはコミュニティの社会的要因には、歳、性別、民族、宗教、政治的属性、社会的地位、国籍などが含まれます。どの国籍や宗教や政治的属性がリスクになるかはその時々の政治的な情勢などによって変わります。
環境的要因は、その国の中で住んでいる地域がどこであるのか(都市の中心地なのか、空港の近くなのか、軍の設備などの近くなのか)などに関することです。
これらを総合して、安全面でのリスクレベルを脅威(threat)× 脆弱性(vulnerability)と捉えることができます。
やや難しい言い方になりましたが、コントロールできない面はあっても、
リスクは脆弱性(vulnerability)を下げること = 予防出来る面を増やすことで下げることができる、
つまり予防の大切さがこの式からも確認することができます。
予防・予防・予防です!