海外赴任者の方々の安全対策の見直しが緊急に行なわれています。昨今の世界情勢の変化で赴任に対する不安はもちろん、個人旅行でさえキャンセルをされる例も少なからず起きていると聞きました。
安全対策は、海外赴任者の方、特にご家族で赴任されている方にとって日々の生活に直結する課題ですよね。日々安心に過ごすことができることは、赴任されている方が仕事に集中できる土台でもあり、ご家族全体の海外赴任自体の体験をも左右することになるでしょうから、対策できるところは対策いただいて、海外赴任という貴重な体験を、ご自身とご家族・お子様のために有意義な体験にしていただきたいと思っております。
安全対策は、南スーダンや東ティモールといった紛争地で働いていた私にとっても日々の生活に直結する課題でした。国連の場合、この数年地域によってはテロの直接的な対象にもなっている背景もあり、例えば、以下のようなテーマを安全対策の一環として扱いました。
◯ 通勤時に注意する点
◯ 安全対策としての住居の選び方
(どんな対策や設備、連絡手段の用意があるとよいか)
◯ 出張先のホテルの選び方
(何階のどの位置に部屋をとるのがいいか)
◯ レストランではどこの席に着くのがいいか
◯ 日常的なコミュニケーションで気をつけること
◯ デモやストライキが起こった際にとるべき行動は
◯ 万が一、人質にとられた時のための行動と心の保ち方
◯ コンパスや地図、GPSの読み方
確かに、事前に知っておく事で対策をできる部分やちょっとしたことで未然に防げることは多くあると思います。
そして、例えデモやストライキが起きたとしても落ち着いていられます。
ただ、
長年南スーダンや東ティモールといった紛争地で働いてきた体験から言えるのは、
安全対策のためにまず大切な視点とは、
「私たちはどう見られているのか?」という視点を持つことだと思います。
政情が流動的である程、
外国人である私たちがその社会における自分たちを見る視点と、
実際、現地の人からどのように見られているか(perception)との間にギャップがあることがあります。
例えば、これは世界的に知名度もあり中立と人道の立場をとる国際赤十字委員会もこの例外ではありません。国際赤十字委員会の主催する研究会に委員として呼ばれたことがありますが、その時に話し合われたのも、まさにこのperceptionのギャップの問題でした。
私たちはこの社会の中でどう見られているのか?
この問いは今更に重要になっています。
Peace Blossomは、安全対策に関する研修を提供しています。
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