どうしたら究極の男性社会の代表みたいな軍人の人たち相手に講師ができたの?と最近友人に聞かれました。彼女に自分の体験を話しながら、これは難しい会議とか打ち合わせといったシチュエーションにも当てはまると思いました。
今回は、感情的な事前準備という点にフォーカスしてみたいと思います。
資料の準備とか、自分が扱うテーマに関する事前のリサーチはもちろん大切ですが、この場合の感情的な事前準備(若干大げさな表現ですね)とは、これから関わる相手に対して自分が感じていること、
相手に対するなんらかの判断、思い込みや過度の期待がないかに気づくことという意味での準備です。
心理学的に言う相手に対する投影を自覚すること。
そういうものは言葉に出さなくとも伝わってしまうので、もしなんらかの判断があるなら自分の認識を正しておくと後ですごく楽になりますよね。
例えば、
あの人のいばってる感じ嫌だな、あの人威圧的、あの課長って優柔不断でイライラしちゃう、誰も本音言わなくて困るなあ。。。等です。
私が軍人相手の研修の講師を勤めることになった時、私の最初の感想は「えー軍隊?!」でした。
例えば、スリランカ軍は当時、人権侵害の当事者として批判されていた対象でした。
わー怖いなあ、ひどい、この人たちも内戦でさんざんなことをやったんじゃないか。。。等、
さすがに私の場合、自分にとって感情面での内的な準備をしておくことは「死活問題」でした。
事前の準備のお陰か、そんな相手でさえ、現地に着いたら相手をまず一人の人間として見れる余裕を持つことができました。
もし、そんな気分にいたれない時、また初めて会うので全く相手のことが分からない時は、これから会うであろう相手を想像してただ「祝福」するといいよ、と、あるベテラン同時通訳の方に教えてもらいました。
自分が感情的に落ち着いていられると、一息つける余裕が生まれます。
余裕ができると、相手のことや今何が起きていているかを観察できるようになります。
観察できるようになると、じゃあ何をしたらいいのか、何を言ったらいいのか、ということがより分かるようになります。
なにより自分がよりリラックスしてその場を楽しめるようになりますよ。
難しい会議、打ち合わせやファシリテーションがあると思ったら、10分でも15分でもいいのでこうした事前準備をしてみて下さい。
きっと結果が楽になりますよ!