冷戦直後にタイムトリップした気分になりました。
「カンボジア元気日記」という本を20年ぶりに読みました。一年間のニュージーランド高校留学から帰ってきて同級生は大学に進学する中、受験勉強があまりにつまらなくてやる気をなくしていた時に、たまたま図書館で手にとったのがこの本でした。
ページを開きはじめたら最後、「そうそうワタシこういう仕事がしたいの!」と興奮して一気に読んでしまい、予備校の帰りだったかの電車の中で、「よし、わたしもこういう仕事をするぞ!」と密かに「決意」をしたのを覚えています。
その本を手にとってから、7年後に東ティモールで全く同じ選挙支援の仕事についたのですから、その時の決意が叶ったことに自分でもびっくりします。
ふと思い出して読みたくなったのは、
4年勤務した南スーダンが再び内戦状態になったり、
世界に争いが絶えなかったりと国連の活動ってなんだっんだろう?って「原点」の1つに戻りたかったのだと思います。
南スーダンやら東ティモールやらを経て再び手にとった「カンボジア元気日記」はいまだに衝撃的でした。冷戦が終結して、戦争が国家間の「戦争」から、同じ国の人たちが争い合う「内戦」に移りはじめ、国連自身も国を再建するというはじめての大きな支援の中、どうしたらカンボジアに平和を取り戻せるのか、と文字通り一人一人が「奮闘」するのです。
当時カンボジアに派遣された方々がこうした道を切り開いてくれたことを改めて想いました。冷戦後にタイムトリップした気分になって、この20年で成し遂げられた事もたくさんあるじゃない?少しづつそう思えてきます。
平和を壊すのも人。
平和をつくるのも人。
その人を動かすのは、これまた当たり前だけど人。
どんな仕事に関わってるのか、組織とか個人とかでもなく、
一人の人として、その人が関わる人たちに影響を与えられることがあるー
著者(福永美佐さん)の方の一人の人間としての記録を通して、そんなことをしばし思い出させてもらいました。