新年のお願いをする機会が増えるこの時期、今日のテーマは神さまへのお願い・おしゃべりのし方についてです。
マララさんは昨年17歳でノーベル平和賞をとった人ですが、彼女の手記を読むと神さまとよくおしゃべりをしていることに気づきます。
「神さま、ふたり(弟)をくださる前に、わたしに弟が欲しいかどうか、きいてくれませんでしたよね?あのふたり時々すごく迷惑なんですけど」(笑)
明日が学校の試険だという時には、「神さま、明日の試険でわたしを一番にしてください」。
「マララは自由に生きるんです。鳥のようにね。」
日常的にはこんなかわいいやり取りが行なわれていくのですが、彼女を取り巻く状況がより多くの祈りや願いを必要としていきます。
タリバンに脅されて学校が今学期で終了されるという時には、「神さま、学校に行ける残りの日々をもっと大事にできますように。」
神さま、サンジュのえんぴつをください。誰にもしゃべりませんから。戸棚の上に置いておいてください。みんなを幸せにするために使います。
*サンジュのえんぴつ=なんでも本物になってしまうという魔法のえんぴつ
ある日、ごみを捨てて来てと頼まれてごみ捨て場に行った時、ごみの山から同い年の髪はベタベタで傷だらけの女の子が出て来てショックを受けた時にも、マララちゃんは神さまに手紙を書きます。
「神さま、この世界をもっとよくするための力と勇気をください」と。
そして、手紙に自分の名前を書いて、木ぎれに結びつけ、タンポポの花を一輪のせて、小川に流します。
近所でタリバンと政府軍の砲弾が激しくなり、家族全員が無事に朝を向かえることが日々の現実的な課題になった時期にはこう祈ったそうです。
「神さま、わたしたちを祝福し、お守りください。父さんとわたしたち家族にご加護をください。」
「スワート全体にご加護を。パキスタンの国中にご加護を。いいえ、世界中にご加護をください。」
祈りの言葉が神さまのもとへ届くことを想像して、祈ったでそうです。そして、どうにか毎日みんな無事に朝を向かえることができた、と。
最初は、自分の家族だけだったのが自然とより広い世界が対象になっていく様子が描かれています。
そんな状況でよく他人のことを考えられるかとも一見思いもしますが、そのような状況におかれるからこそより多くの人の無事と幸せを祈る境地にいたるものなのかも知れません。
新年のお願いをする機会が増えるこの時期、少し意識を拡げて世界のことについてお願いしよう・お祈りしようと思いました。