もし、感情が存在していなければコミュニケーション(交渉)はスムーズにいくと思いますか?
ハーバード大学交渉プログラムの責任者で、自身も中東や南アフリカで交渉に関わり、世界中で交渉について教えてきたロジャー・フィッシャーは、もし、感情が存在していなければ交渉はスムーズにいきますか?という問い対して、「ノー」と答えています。
たとえ、感情を止めることができたとしても、交渉はむしろ難しくなる、なぜなら、感情は相手にとって何を求めているかということを教えてくれる重要なヒントだから、とフィッシャーは言います。
ストレスや緊張が大きい程、コミュニケーションは感情によって左右されることがありますが、そんな時こそ、相手の感情に気づき、感情的な背景に意識を向けてあげることができます。
感情は、表面的な言動を超えて、相手が本当に何を必要としているのか(欲求)を知らせてくれる重要なサインです。感情は必ずしも合理的な思考を妨げるものではなく、感情を上手に「利用」することができます。