バングラデシュに尊敬する友人がいます。2021年までにバングラデシュの貧困をなくそうという「Vision2021」の活動をしている素敵な女性です。その友人より嬉しいニュースがありました。
働く女性がまだ圧倒的に少ないバングラデシュで、娘さんが通う高校のクラスでは働くママはたった2人しかいなかったため、娘さんは周りから「かわいそう」と言われ、一時は元気もなく成績も悪かったそうです。
彼女は「だからあそこの家は成績が悪い」と言わるののだけは絶対に嫌で、「女性が働くことはよい影響をもたらす」ことを証明しようと決めたそうです。旦那さんとも娘さんとも毎日話しをする時間をとり、職場や女性支援の現場にも連れていって、一生懸命なママの「姿」を見せ続けたそうです。彼女自身、農村生まれながらはじめて大学へ行った女性の一人で、独学で英語も身につけ、今の仕事をしている人ですから、教育の価値を身にしみて知っているのでしょう。
嬉しいニュースとは、その娘さんが高校卒業試験で優秀な成績を収め、これから大学に進学することになったというニュースです。大学に進学できるのは全試験受験者の6%位で、女性だとさらに少ないそうですから、彼女の娘さんが大学へ進学することの大きさが分かります。
女性の就業率、就労率、富裕度が高まるとその国の生活水準も向上することが、多くの研究によって示されています。また、こんなアンケートがあります。「男性がもっと女性のような発想をしたら、世界は好ましい方向に変わると思いますか?」これに対して、世界平均で66パーセントの男性がイエスと回答し、日本では79%、フランスとブラジルでは76%、ドイツでは70%の男性がイエスと答えているそうです。
こんなエピソードもあります。イスラエルのペレス大統領がオバマ大統領から「何が中東の民主主義と和平を妨げているのですか?」と質問された時、ペレス大統領は「男どもです」と答えたのだそうです。ペレス大統領の「男どもです」という意味は、「他者を排除して、力による攻撃にものを言わせようとする人たち」という意味だったそうです。
そして、「アラブの女性たちとユダヤの女性たちが対話をすれば、短期間に和平が実現するだろう」とも言ったそうです。大切にする必要があるとは思いますが、思わず頷いてしまう興味深いコメントだと思いました。