What does it take to facilitate peace? by Norwegian Minister Counsellor

Interview with Mr. Bjørn Midthun, Minister Counsellor,

The Royal Norwegian Embassy in Japan

Have you ever thought how peace is ‘facilitated’ behind news headlines about a peace process? What challenges and success are there when working with the parties? This interview highlights Norway’s role in peace facilitation which has been instrumental in some of the recent peace processes such as in Colombia and the Philippines.

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ー How did Norway’s engagement in peace diplomacy start?

I think there are three major points that made Norway’s unique position: firstly, Norway has no colonial past. It is seen having no other motive to engage in peace facilitation other than actually achieving peace; secondly,  it is a small country and perceived to pose no major threats to other countries; and lastly, Norway has had ‘surplus capacity’ to dedicate resources for such activity. In addition, political support from the Government was also necessary which I will come back to.

There was no specific plan to engage in any of the peace process at the beginning. Whether to engage in any peace process always required an objective and realistic assessment. When we engaged in the case of Middle East, our aim was to get the parties to the table. We did not expect the parties to discuss all issues nor resolve any disputes from the beginning, but our focus was to sustain a dialogue and provide a place to do so. This is how the 1993 Oslo Agreement came about where Yāser ‘Arafāt and Yitzhak Rabin shook hands.

We learned a lot and gained great insights from this event, and since then Norway started engaging in the peace process in Sri Lanka, Colombia and the Philippines, etc. Yet, Norway engages in such process only when it is approached by the parties. That is because it is always the parties that pursue a peace process, not a mediator. We don’t say yes to all suggestions either. When I was posted in India, Norway’s possible engagement in the Kashmir conflict was mentioned. Norway decided not engage as we considered that we didn’t have any special knowledge about the conflict. Our role is always that of a facilitator instead of a negotiator.

ー What actually do you do when mediating or facilitating peace?

Peace mediation or good offices may sound difficult, but what we do is actually the down-to-earth common sense activity – it is to build trust with between the parties and assist the parties in starting the process by themselves. That may involve establishing contacts at all levels and searching for common grounds. You see people and hear things by yourself, and assess the situation. Based on that you make suggestions considering all aspects possible including historical precedence. It may move slowly but you do that to the best of your ability.

This requires the dedication of man power and support of the political leadership. Having the Nobel Peace Prize Committee being located in Oslo may have helped in sustaining a good image of Norway. But please note that the Nobel Peace Prize Committee is independent from the Government.

Yet, those processes may not always be easy. For instance, after some time, Israel regarded Norway being biased toward Palestine and Sri Lanka felt Norway being biased toward LTTE.  And there were times when the parties had different intensions or different ideas to reach ‘peace’. Because of how the peace process turned out in Sri Lanka, Norway, being a mediator, got a quite bad press and such media may have reduced Norway’s ‘capital’ in some way.

ー What brought you to this job being a diplomat? What keeps motivating you?

I really loved history. I literally love seeing, feeling and exploring how the world is evolving. It is very natural for me to be interested in world affairs as I believe there is interconnection in the world. For instance, I am interested in the recent case in Ukraine – How do other counties react? What are next steps?  What is the role of Norway? What can we do? Those questions always interest me. After I was posted to Japan, I have learnt so much about Japan, China, Asia and  the South China Sea conflicts, etc. I am very grateful for the opportunity I have now to learn about Japan and this region.

<Comment by the interviewer>

When I was working in South Sudan where Norway also played a major role in the 2005 Peace Agreement, Norway was seen with respect and maintained being ‘a good friend’ of South Sudan. Someone holding such a space provided a relief to many of us in such a volatile political environment. After all it strikes me that it is the accumulation of every day efforts that has made Norway’s ’capital’ to be a peace broker, and it is always the parties or the countries that decide the future of the country. Mr. Midthun himself showed us the spirits of ‘Norwegian diplomacy’ beyond words.

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今抽選待ちの人気講座はアフリカ研究

上智大学で担当することになった「グローバルリーダーシップ」講座。

先週の講義の後、二人組の元気な女の子がニコニコしながら無邪気に教えてくれました。「今上智で開講されているアフリカ研究の授業は200人定員なんだけど、希望者多数で抽選なんです。」「へ~そうなの?!なんでアフリカについて知りたいの?」

「だって、労働力若いし、これからはアフリカの時代じゃないですか~。もっとアフリカのこと知りたいです♪ 」

「例えばどんなところ?」

「うーん、スーダンとかソマリアとかジェノサイド後のルワンダです!」私の中で次回のテーマが決まりました。紛争後の和解について話そうと!

もう一人の子がやってきました。

「僕 Youth Ending Hungerていう団体に入っていて、この前素敵なバングラデシュの人にお会いしました!」

「私もその団体の人知ってるよ。なんていう人?」「アンジュさんです」(≧∇≦)

なんと(!)偶然にも日本に何年に一回しか来ない私の親友と3日前に会ってたそうです。

講義の後、隣のイグナチオ教会の前でめずらしく足が止まりました。ひざをついてお祈りしました。「ごうまんな罪人をおゆるしください」と。

また明日からがんばります。

 

平和を「仲介する」ということーノルウェー公使に聞きました。

ノーベル平和賞の選考委員会があるノルウェー。そのノルウェーが調停や平和の仲介に大きな役割を果たしています。私が勤務していた南スーダンでも和平合意の時に尽力、ノルウェーはある種の尊敬を持ってみられていました。つい最近もコロンビアでの内戦終結にかかわっています。ニュースや歴史の教科書ではたった一行で終わってしまうかもしれないこれら裏ではどんな「チャレンジ」や「成功」があるのでしょうか?公使自らが答えてくださいました。

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ーノルウェーが仲介に関わるようになった経緯について教えてください。

まず、ノルウェー独自のポジションがあったと思います。ノルウェーに他国を植民地化した歴史がないこと、私たちが小さい国で他国に脅威だと思われていないこと、そうした第三国の和平に関われる外交的な「余力」と政治的なサポートがあったことが挙げられると思います。

ノルウェーが平和の仲介に関わることについて特別な計画があったわけではありません。1990年代初め世界では多くのことが起きていましたが、中東和平が世界の課題の大きな一つとしてありました。中東和平に向けたノルウェーの役割は何か?と議論するうちに、中東和平の当事者たちをまずなんとか対話のテーブルに戻すことはできないか、という模索が始まりました。

ただ、和平プロセスに関わるかどうかには現実的な判断が求められます。最初はまず、当事者の間で少しでもいいから信頼を築いて、解決の糸口を探ることが目的でした。それがとても大切なように思えたのです。ですので、最初から全ての課題をテーブルに乗せることはせず、ともかく対話が持てる環境を保つことを目的としました。これが、結果1993年にイスラエルのラビン首相とパレスチナのアラファト議長が握手をしたあのオスロ合意につながりました。これがノルウェーが和平仲介に関わるようになったきっかけです。

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そして、ノルウェーはその時の経験から多くのことを学び、多くの洞察を得ることになり、以来、スリランカ、フィリピンやコロンビアなどでノルウェーが平和の仲介に関わることになりました。ただ、ノルウェーが関わるのは、あくまでも当事者自身が和平を進める用意があり、ノルウェーが仲介の依頼を受けた時のみです。和平を進めるかどうかを決めるのはあくまでも当事者自身です。例えば、私が以前赴任していたインドで、カシミール紛争におけるノルウェーの仲介が言及されたことがありましたが、ノルウェーがカシミール地域での紛争にかんして特段の知識を持っているわけではないと判断されました。ですので、ノルウェーの役割は常にネゴシエーター(negotiator)ではなく、ファシリテーター(facilitator)の役割です。

ー「仲介」を果たすために実際には何をするのですか?

和平の仲介と言うと難しく聞こえるかも知れませんが、実際の業務は毎回少しでもいいから紛争当事者間の信頼を築いていく、ということに尽きると思います。相手側双方とあらゆるレベルで関係を築き、当事者の間にある共通点を辛抱強く探っていきます。そして、自分の観察したこと、聞いた事や過去の事例をもとに、仲介相手の関心や動向を判断し、その時々でベストだと思うことを提案していきます。何か特別なことをするというよりも、お互いの関係を築くことに毎回ベストを尽くします。それ自体は他の業務とあまり変わらないと思います。

そのためには、政治レベルから実務レベルまで、人材の確保を含めたコミットメントが重要になります。ノルウェーの場合、政治レベルでの強いサポートがあることが助けになっています。ノーベル平和賞の選考委員会は政府から完全に独立した組織ですが、それがノルウェーにあること自体もノルウェーに対するポジティブなイメージに繋がっていると思います。

ーこれまでどんなチャレンジがありましたか?

状況によっては、せっかく対話のテーブルに着いてもらっても、当事者にその意図がない時には和平プロセス自体が行き詰まることもあります。和平プロセスが頓挫すると仲介者であるノルウェーのせいにされることもあります。イスラエルにはノルウェーはパレスティナよりだと言われ、スリランカ政府にはLTTE(タミールタイガー)寄りだと言われました。メディアがそのような論調を展開する時は、ノルウェー外交は「失敗」したかのように写るかもしれません。

ーミットゥンさんはどうして今の仕事につくようになったのですか?

私は学生の頃から歴史が大好きでした。世界がどう動いているのか、自分で感じ、味わい、学ぶことが楽しいのです。ですから、私にとって世界のことに興味を持つのは自然なことでした。世界は相互依存(interconnection)していると思うからです。

例えば、最近ではウクライナ紛争の動向に注目しています。他のヨーロッパ諸国にどう影響するのか、次の展開はどうなるのか、などです。日本に赴任してからは、日本や中国、アジア地域の文化や歴史について学ぶことになり、はじめて南シナ海での紛争について知ることになりました。今日本で暮らしながら、日本をはじめアジア地域について学ばせてもらっていることに感謝しています。

(了)

<ビョーン・ミットゥン氏(Bjørn Midthun)略歴> インド、イギリス、ノルウェー政府外務省安全保障局勤務を経て、現駐日ノルウェー大使館公使。

(聞き手コメント)私が南スーダンで勤務していた時、アフリカ最長のスーダン紛争を終わらせた2005年の和平合意にもノルウェーは尽力し、米英とも国連とも違う「場」を保っていました。その後も動向の激しいスーダン情勢の中でノルウェーは冷静に南スーダンと関わり続けていました。私自身、その存在に「安心」したものです。今回インタビューに応じてくれたミッドタン公使もそのような方でした。「仲介と言っても何も特別なことをするわけではない ー 相手との関係を築くことにベストを尽くすだけです」その言葉を生きる姿が印象的でした。

聞き手:大仲千華

生徒11名ではじまった高校は今 ー 19年ぶりの母校

先月末、19年ぶりに母校(高校)を訪ねる機会がありました。当時の先生お二人が暖かく迎えてくださいました。

浦和の大牧というところにある女子高で懐かしい気分に浸っていると、21年前に私に倫理(哲学)を教えてくれ、今では校長先生になられた先生が朝礼の話をまとめた冊子をくださいました。

読みながらぼろぼろと泣いてしまいました。一年目のテーマは「ほんとうの自分を生きる」、二年目は「ほんとうの自由を生きる」、三年目は「ほんとうの平和を生きる」。この壮大なテーマについて、校長先生を筆頭に中高全生徒1000人と先生方が全員でしんけんに向き合っているのです。

校長先生は、生徒から作文を募集したり、お話しをしたり、4月~3月まで文字どおり対話をしていきます。毎月のお手紙通信しかり、先生方は中学生にも分かる言葉で自由について丁寧に伝えていきます。先生たちは本気で12歳から17歳の子たちに関わっていました。

入学式ではじまり、卒業式で終わる最後のメッセージ、それは「人は自分の限界を知る時自由になれます。神よ私をあなたの楽器として奏でさせてください。その精神こそが本当の自由です。」

そして、帰る前に先生が伝えてくださいました。
「おおなかさんはいつも耕された道を歩んできた方じゃないですか?」「明の星でまかれた種がひらかれたのですね。」戦前明の星学園を開いたシスター方は戦争がはじまっても帰らず残り、生徒11名先生10名で高校がはじまったことを思い出しました。

そう、なんでも自分の力でやってきたかのようについ傲慢になるけど、先生は今でもさりげなく私に大事なことを教えてくださいました。

私も種をまく人になろうと思いました。本当に大切なことを大切に守り続けている先生方に感謝です。

グローバルリーダーシップ講義

上智大学で「グローバルリーダーシップ」というタイトルの講座を持つことになりました。その第一回目のテーマは、南スーダンでの国連の平和活動の事例と最近の教育分野におけるイノベーションを合わせて紹介しながら、今の世界の課題とチャンスを考えるという内容でした。

意欲的な学生さんが集まりました。「紛争現場でどんなことが行なわれているの?」「国連は現場で何をやってるの?」「ソーシャルビジネスに関心がある」「民間としてアフリカに関わりたい」「国際協力に関わりたい」ーなど。

携帯電話の世界の普及率は何パーセントだと思いますか?と聞くと、高いと思うけど70%くらいかな?という答え。2014年で100%となったと言うと改めてびっくり!という反応。それによって可能になっているオンライン授業や無料の4年生大学の開設の例などを紹介すると「チャンス」という言葉がリアルに感じられてきます。たくさんの課題はありますが、こうしたツールが今までにはない解決策を生むのではないかという予感を感じさせてくれます。

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こんな興味深い質問も寄せられました。 「なぜ南スーダンは独立して同じ多民族国家のナイジェリアは独立しないの?」 「国連は『選挙』のモデルを当てはめていくの?」

なるほど、ソコ、たしかにつっこみたくなります(≧∇≦)

質問してもらうことで、私自身も好奇心が刺激されて、凝り固まっていた頭をほぐしてもらいました。これらのテーマには別に書いてみたいと思います。

2回目は、紛争解決について。心のケアや和解について。国をまとめるものは何か?暴力の連鎖をとめるものは何か?紛争を止めるためにはこれしかない!とスーダンの女性たちが行なったこととは?LTTEとの内戦の前線にいたスリランカ軍の大佐が伝えてくれたこととは?

3回目は、スタンフォード大学のMBAで教えられているデザイン思考を紹介して、途上国の課題に当てはめて実習します。

そして、リーダーシップというテーマ。「人々の関心を真の課題に向けることができる」、というリアルリーダーシップの視点から。

とても数回の講義ではカバーしきれない一生のテーマかもしれませんが、今わたしができるベストなものを提供していこうと思います。

 

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「歴史的な瞬間」が起きる時:ネルソンマンデラが使ったツール

「歴史的な瞬間」?!ー「そんなの無理だよ」が気づいたら実現に向かっている。南スーダンでも東ティモールでも、現場の空気が一変する瞬間が確かにありました。

南アフリカにおけるアパルトヘイト撤廃の過程を考える時、平和に黒人政権に移行できたことは今さらながらすごいことだと思います。

なぜそれが可能だったのか?

マンデラさんとANCのトップにはある危機意識が強くあったそうです。黒人政権に移行する時代の流れは止められないだろう、と思いつつも、黒人住民の白人住民に対する不信はとても強く、いつ暴動が起きてもおかしくない状況でした。しかも、白人住民が牽引してきた経済はこの先どうなるんだろう?と。

1992年、政治家、労働組合、ビジネスマン、活動家、学者ー黒人と白人がはじめて一緒に南アフリカの将来を考えるために集ったそうです。

シナリオプランニングというツールを使って出てきた将来のシナリオは4つ。

1、アパルトヘイトの持続

2、弱い政府によるスローで決断力のない変革の推進

3. 民衆中心主義の政府による急激な変革の推進と経済の破綻

4. 成長と民主化を共に実現する持続可能な政府の政策

その時、マンデラさんとANCのトップが気づいたこと。それは、このままでは3のシナリオに進み、南アフリカは破綻するだろうということ。将来のためには4に進むしかないことをその時にメンバーと共に強くコミットされたそうです。

そして、シナリオの完成した2年後の1994年、全人種参加の総選挙が実施され、ANCが勝利し、マンデラ議長が大統領に就任します。こうして、誰も想像し得なかった流血なき民主化の流れが作り上げられたというわけです。その後、シナリオプランニングはコロンビアの紛争解決、アルゼンチンの司法改革などに使われているそうです。

対話やシナリオプランニングなどなど、こうした手法を組織やコミュニティー、紛争解決のためにどのように使えるのか?現場とメソッドの橋渡しをしていきたいと思います。

もし感情が存在していなければ交渉はもっとスムーズにいきますか?

もし、感情が存在していなければコミュニケーション(交渉)はスムーズにいくと思いますか?

ハーバード大学交渉プログラムの責任者で、自身も中東や南アフリカで交渉に関わり、世界中で交渉について教えてきたロジャー・フィッシャーは、もし、感情が存在していなければ交渉はスムーズにいきますか?という問い対して、「ノー」と答えています。

たとえ、感情を止めることができたとしても、交渉はむしろ難しくなる、なぜなら、感情は相手にとって何を求めているかということを教えてくれる重要なヒントだから、とフィッシャーは言います。

ストレスや緊張が大きい程、コミュニケーションは感情によって左右されることがありますが、そんな時こそ、相手の感情に気づき、感情的な背景に意識を向けてあげることができます。

感情は、表面的な言動を超えて、相手が本当に何を必要としているのか(欲求)を知らせてくれる重要なサインです。感情は必ずしも合理的な思考を妨げるものではなく、感情を上手に「利用」することができます。