【地球時代のリーダーシップ(2)】
世界には「変人」がいるものです。19歳の時に北海道に住んで日本語を話し、明治維新について研究し、パプアニューギニアの「未開の部族」と暮らし、大統領や世界的企業のCEOのアドバイザーをつとめ、時には大統領と村を回る。「MBAは問題を解決しない」と言っちゃうのに(だから?!)ハーバード大学ケネディースクールで「生徒に一番影響を与えた教授」に選ばれたディーンウィリアムズ(Dean Williams)が伝えてくれたこと。
まず問題のレベルに対する認識をはっきりさせよう、とディーンは言います。今の問題って複雑に絡み合っていて、前代未聞で、誰も答えを知らない。もはや問題は1つの会社や業界、いやいや1つの国の範疇を超えている。。。
今の「次元」では限界でより高い視点が必要だとみんな感じている。なのにやることなすこといつもの延長 (business as usual) 。。。
もしこの難局に光を求めるとしたらヒントは「部族」の限界を認め、部族の「境界」を超えることにあるんじゃないか?組織、業界、世代、カルチャー、営利、非営利、構造の「境界」を超え、互いに「橋をかける」ことこそが鍵だというわけです。
彼の表現を使うと、
bust the boundary(境界を破り)
cross the boundary(境界を超え)
connect the boundary(境界をつなげ)
transcend the boundary(境界を超越する)
ディーンはフクシマを例にあげます。事故の原因が「人為的」(man-made)だと結論されていることに触れて、「トーデンは他のセクターや他の国から事例を学ぶこと(助けを求めること)ができなかった。。。そういう意味でも『人為的』だ」と。
その昔、オーストラリアではアボリジニーの人が食事を与えてくれたのに「野蛮人」とは交流できないと言って砂漠で遭難したまま死んでいった白人が多かったのだとか。。。
ふ~
この視点で見ると、対立しているグループ同士お互いの「境界」を超えられないという意味において同じ課題に直面しているとも言えるわけです。
【地球時代のリーダーシップ(3)】に続く