講座

対人援助職のための共感疲労を溜めず自分と相手をサポートするための講座

 

人道支援・平和構築・対人援助従事者にとって、ストレスと燃え尽き症候群(バーンアウト)は、職務上のハザード(hazard)であると認識され始めています。

 

人道支援や平和構築従事者をめぐる治安状況はこの10数年で劇的に変わっています。人道支援を必要としている受益者が増えると同時に、人道援助・平和構築従事者に対する直接的な危害等はこの10年で倍以上に増えています。

 

また、そうしたリスクのある環境に長い間身をおくこと、なんらかのトラウマ的な体験を経た人と一緒に働くこと、または、トラウマ的な体験をした人たちの支援に関わることによって、人道支援や平和構築従事者が二次的外傷性ストレス(secondary traumatic stress)、または代理トラウマと呼ばれる、直接紛争を体験するような影響 (PTSD)を受ける可能性があることが知られています。

 

2013年にUNHCRによって行われた調査によると、47%のスタッフがなかなか寝付けない、57%の職員が空虚感を感じたことがあると回答しています。現場で人道援助に関わった人の5%~10% (30%という指摘もある)がなんらかの形でPTSDのリスクを抱え、40%以上の人が燃え尽きのリスクに晒されているという指摘もあります。

 

実際に職務上、心的に混乱している人、腹を立てている人、悲嘆にくれる人、攻撃的な人、トラウマ的な兆候を示す人など、さまざまなストレスを抱えた人たちと接することは援助者に強い負担を伴います。また、状況のあまりの大きさや過酷さに圧倒されると、自分の無力感や罪悪感が引き起こされ、人間の「防衛反応」として、必要以上にシニカルになったり、無感覚になることが知られています。

 

 

2015年12月10日には、国連総会において、国連と人道援助従事者の安全に関して十分な配慮を行うことを求める決議(A/RES/70/104)が採択され、2016年の人道サミットでも援助従事者の燃えつき症候群(バーンアウト症候群)の課題が話題にされました。

 

このようなことが示すように、現場でのストレスやバーンアウトの課題は、もはや一個人の問題でもなく、職務に対する適正のなさでもなく、職務上のハザードとして認識され始めています。

 

援助者と援助者を送り出す組織が、紛争地におけるトラウマの課題と援助者側の心身に起こり得る心理的・精神的反応を知っておくのは、自身の安全を確保する上でも喫緊の課題と言えるでしょう。

 

この講座では、医療従事者やソーシャルワーカーなどの対人援助職でみられる「対人援助疲労」・「共感疲労」「燃え尽き症候群」と呼ばれる現象を、人道支援・平和支援従事者向けに整理し、その特徴と対策を自身の国連職員としての現場での体験を交えてお伝えします。

 

また、平和構築関係者が多く受講することで知られるSTARトラウマケア・プログラム(Strategies for Trauma Awareness and Resilience: STAR)のエッセンスを交え、紛争後の社会が体験する心理的な適応・回復プロセスについて紹介しながら、それが、現場の援助者にどう影響しうるのかを見ていきます。

 

最後に、援助者と組織ができる対策と予防、共感疲労や燃え尽きの状態から回復するために役立つこと、そして、トラウマ的体験から生まれうる個人と社会の成長という「心的外傷後の成長 (Post-Traumatic Growth: PTG)」の概念についてお話しします。

 

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⬆️ 紛争後の社会が体験する心理的な適応・回復プロセスについて(STARより)

 

《この講座で学ぶこと》

 

⭐️ 紛争国における心理的適応のメカニズム(無感覚、怒り、無力感など)

⭐️ 個人と社会が暴力の連鎖を超えるための心理プロセス’Breaking the Cycles of Violence’ モデル

⭐️ 援助者が現場で体験する・示す心理的・精神的反応(圧倒感、イライラ、怒り、無力感など)

⭐️共感疲労・燃え尽き症候群の特徴について

⭐️ 対人援助疲労・共感疲労と援助者のタイプについて

⭐️ 援助者としって知っておくべき健全な「境界線」(boundary)を持つということ

⭐️ 援助者と組織が今すぐにできる「共感疲労」予防策と対策

⭐️ 心的外傷後の成長(post-traumatic growth: PTG)について

 

woman meditation on the beach

 

《この講座を受けてほしいのはこのような方です》

 

⭐️ 紛争国での勤務を予定されている方、赴任中の方、帰国された方

⭐️ 援助者として共感をもちつつ、かつ受益者との健全な距離のとり方を学びたい方

⭐️ 人との関係で些細なことでイライラしたり怒ったりすることが多いと感じる方

⭐️ 自分は燃え尽きつつあるかもしれないと感じる方

⭐️ 報道やニュースを含め「圧倒される感じ」がする方

⭐️ やってもやっても終わらないと感じる方

⭐️どちらかと言うと感受性が強く、感情移入しやすい方

⭐️ 現場の同僚を支援する立場にある方、組織として赴任者をサポートしたいと考える方

⭐️ 援助者としての役割を心理的な側面から理解したい方

 

 

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《講師 大仲千華》

国連職員として、南スーダン、東ティモールやニューヨーク国連本部などにおいて、元兵士の社会復帰支援(DDR)や国連平和維持活動、現地国政府の人材育成に約10年従事。2011年からは、米軍の専門家として、国連の平和支援に参加するアジアの軍隊に派遣され、講師を務める。南スーダンにおける元兵士の社会復帰支援(DDR)では、ソーシャルワーカーやグループワークなど心理面でのサポートを導入するなど、社会心理面からのアプローチに興味を持つ。

帰国後、PTSDから燃え尽き、起きれない・何もやる気がしない・働けなくなり、心理学やカウンセリングを学び始める。受け入れることを学び、回復していく過程で、直観力が飛躍的に開花する。紛争地の最前線で仲裁や対話の力を目の当たりにし、現在は、カウンセラー・コーチとして活動中。

課題の「根っこ」の部分を見据えた的確なアドバイスと洞察力は評判が高く、医療従事者の燃え尽き症候群などのクライアントも多い。紛争とトラウマケアに関するコース Strategies for Trauma Awareness and Resilience(STAR)終了。

カウンセリングについてはこちら⇨https://chikaonaka.com

クーリエジャポンで「答えを求めない勇気」好評連載中⇨http://courrier.jp/columns/66593/2/

 

《日程》

⭐️第一回 日時: 2016年12月3日(土)  13:30-16:30

場所: スクエア荏原第二小会議室

講座参加費:5,000円(税込み)

 

お申し込みはこちら⇨ お申込みフォーム

スクエア荏原アクセス: http://goo.gl/VNzroL

 

(南北線、三田線、目黒線武蔵小山駅、戸越銀座より徒歩10分)

⭐️第二回 日時: 2016年12月10日(土) 13:30-16:30

場所: スクエア荏原第二小会議室

講座参加費:5,000円(税込み)

 

お申し込みはこちら⇨ お申込みフォーム

スクエア荏原アクセス: http://goo.gl/VNzroL

 

(南北線、三田線、目黒線武蔵小山駅、戸越銀座より徒歩10分)

 

お問い合わせはお気軽にinfo@peaceblossom.netまでどうぞ。

 

《体験談》

◎ この前の講座を受けてから、プロジェクトと向き合う姿勢が変わりました。正式な役職に関係なく、関わる人たちの間を調整するのは、私の役割であるということに気が付きました。千華さんのリーダーシップのあり方をお聞きできたことが大きいです。ありがとうございました。

東京都在住  政府機関勤務、M.H.さん

 

◎ 職場で自主的な勉強会を立ち上げました。安全で安心できる医療を提供できるようにするためです。2か月しないうちに当初の予定よりも何倍もの人が参加してくれました。チームとしての意識が上がると同時に、学ぶ楽しさを体験してもらっています。参加する人たちが眼を輝かせているのを見るのはとても嬉しいです。

大阪府在住 医師  S.H.さん

 

◎ 大仲さんには、自分の思っていることを素直に話せる雰囲気があります。コーチングを受けて、ぼんやりしていた自分の課題が具体的に見え、では何をしようか?というふうに変わりました。それを職場で実践する中で新たに見えてくることもあり、転職を決めました。自分の言葉で考え、納得できる選択をする後押しをしていただいたなと思っています。ありがとうございました!

埼玉県在住 メーカーCSR担当  E.M.さん

 

◎ 10人いれば10通りの意見、考え方や正解(その個人にとっての正解という意味)がある中で、それをどのようにまとめ上げていくのか?問題のさらに根底にある問題についてどのように探っていき、どのように扱っていくのか?

いわゆるリーダーという立場にある方、そうなろうと考えている方はもちろん、仕事でもプライベートでもどんな立場の方にも役立ちます。是非体験してみて下さい!

(答えを引き出すファシリテーション講座より)

東京都在住 医師  沖田英久

 

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